2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 福祉

本校は、「生徒主体の学校作り」をテーマとして、ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野を通して、コミュニケーション力・多面的な思考力・情報分析力・実践的応用力の4つの資質・能力の育成を目標とした。本校の「総合的な学習の時間」は「富士山学習」と名付けられ、30年間の活動の歴史をもつ。生徒は世界文化遺産である富士山やその構成資産である富士山本宮浅間大社を中心とした地域の特色に着目し、そこから課題を発見し、主体的に解決しようとしている。「富士宮から学び富士宮へかえす」をテーマに、3年間の活動の流れを通して、主体的に捉え、学び合い、まとめる活動を行っている。この「富士山学習」を当校のESDの活動の中心に据え、教科・領域学習、地域行事への参加、生徒会活動等において、「環境・防災」「福祉」「国際理解」「文化・芸術」等に視点を置いてきた。

①総合的な学習の時間「富士山学習」

3年生の生徒一人一人が設定した課題に対して、3年間で追究してきた内容を発表した。スライドを作成し、リモートで1・2年生とやりとりをしながら、自らの追究内容を発信した。また、発表会の後には、全校で「富士宮市を住みやすい街・訪れたい街にするには?」をテーマとした全校討論会をリモート形式で行った。全校生徒が個人で追究した内容をもとに意見を発表し、富士宮市を持続可能な街にしていくために必要なことは何か全校で話合いをした。

②地域行事への参加

地域行事は感染症対策の影響もあり、規模を縮小して行った地域もあったが、行われた地域については生徒たちが積極的に参加していた。

・富士山本宮浅間大社周辺で行われる秋の例大祭では、多くの山車が引きまわされ、競り合いを行う。県指定無形民俗文化財に指定されている富士宮囃子に生徒の多くが参加し、伝統文化の価値を体験する場となった。

・全校生徒が、休日に行われる地域主催の防災訓練へ積極的に参加し、災害時に中学生ができることを考えたり、地域の方との交流を深めたりした。

③生徒会活動

・富士山本宮浅間大社の祭典後、生徒会活動の一環として、早朝に浅間大社内のボランティア清掃に取り組んでいる60年の歴史をもつこの活動は、露天商にも知られており、ゴミの散乱防止の工夫もされ、美化意識の向上にも一役かっていると思われる。

・特別支援学級では、社会自立を学ぶ目的で「福ろう製作所」という擬似会社を設立している。幸せの鳥「フクロウ」をモチーフにした切り絵製品を製造販売することを通して、働くことを体験したり、金融について学んだりした。

・ユネスコ委員会が、ワクチン支援に協力するため、ペットボトルキャップの回収やコンタクトレンズケース回収を全校生徒に呼び掛けた。

富士山学習卒業発表会            浅間大社清掃

 

来年度の活動計画

令和5年度は、令和4年度に引き続き、総合的な学習の時間(富士山学習)において、個人の追究活動を継続すると共に、地域の小学校や他地域の学校とも連携しながら、持続可能な街づくりについての学びを深めていきたい。

また、令和4年度にユネスコ委員会の活動としてユネスコスクールへの理解を深めるための調べ学習を行ったため、令和5年度はユネスコ委員会を中心にユネスコスクールとして取り組むことができる活動について生徒主体に考え、実際に行っていきたい。