2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, 持続可能な生産と消費

本校は、「心豊かに、たくましく生きる子どもの育成」を学校理念として、ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野を通して、「あきらめずに、粘り強く学び、自らの考えを表現できる子ども」「頑張る自分が大好きな子ども」「健康な体づくりに進んで取り組む子ども」の育成を目標とした。

①「地球市民および平和と非暴力の文化」について

本市では、7月に「平和に関する指導」を教育活動に位置付けている。本校でも、子どもの発達段階にあった教材を使って平和学習を行った。その後、平和の祈りを込めた千羽鶴づくりを行った。全校児童で折った千羽鶴は、6年生が修学旅行で訪れた筑前町立太刀洗平和祈念館に捧げた。現地では、語り部の方から話を聞いたり、資料映像や展示品を見たりして戦争の醜さや平和の大切さについて学んだ。また、平和集会を行い、平和な世の中を維持するために大切なことやその思いを表現する場をもつこともできた。

②「持続可能な開発および持続可能なライフスタイル」について

5年生の総合的な学習の時間において、本校にある学級園を活用した稲作体験の学習を行った。今年度は、「SDGs田んぼ再生プロジェクト」として、福岡県農林水産部農山漁村振興課が主催する「田んぼの学校」で、築上郡上毛町にある西友枝体験交流センター近くの田んぼにて、農業体験(田植え・稲刈り)や農業用施設の見学を実施した。体験の中で、田んぼはお米の栽培や、雨水を一時的に貯めて洪水・土砂崩れなどを防いだり、多様な生きものを
育む重要な役割を担っていたりしていることを学習した。また、実際に稲作を行っている農家の人の苦労についてもより実感をもって考えるきっかけとなり、ひいては食糧生産の大切さやフードロス削減の必要性についての学びにもつなげることができた。

③「地域の文化財の尊重」について

「小倉織を通して伝統文化を学ぼう」
GTによる「小倉織」について「知る(知識)」、「学ぶ(理解)」する出前授業を通して、北九州市に伝わる「小倉織」に関心をもち、伝統や文化を大切にする態度を育て、シビックプライドの醸成を図ろうとした。
児童たちは、江戸時代初めから続く400年近い歴史がある小倉織物を織る体験を緊張した表情で行っていた。織物が完成した時には、児童たちは、達成感とモノづくりの街である北九州市を誇りに思う心を養うことができた。

来年度の活動計画

常時活動については、環境委員会によるペットボトルキャップ回収や節電への啓発活動、放送委員会による「北九州市人権推進センター明日への伝言板」放送等を行う。

また、昨年度同様、平和に関する学習では全校児童による千羽鶴折り、6年生の修学旅行による資料館等の見学と語り部の講話、平和記念公園での集会を行う。世界を視野に広げる活動では、オリンピック・パラリンピック推進指定校として培ってきたものを生かして、世界の様々な国の文化などに触れていくようにする。また外国語活動や外国語科においても、異文化を学ぶ学習展開に重点を置く。

本校では、理科教育に力を入れており、各単元においてSDGsの目標を意識した授業展開を仕組んでいく。過去や近年の自然災害の仕組みについて、各学年の単元に取り入れることで、防災や減災、環境保全の意識を育てるようにする。