2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

エネルギー, 環境, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権

本校は、「心豊かに、たくましく生きる子どもの育成」を学校理念として、ESDを「持続可能な開発のための教育」と捉え、自然や社会、人とどう関わらせるのか、また、「自分の立てた計画に従って主体的に行動する力」「物事を多面的・総合的に考える力」「他者の考えのよさを認め,自分の考えをよりよくしていこうとする力」を育成するにはどうするのかなどを念頭に置いた指導に取り組んでいる。

 

具体的には、1.伝統文化に係わる活動、2.平和に係わる学習、3.世界に視野を広げる活動を行った。

 

1.伝統文化の継承に係わる活動

 

クラブ活動:本校のクラブ活動は、お花を生けたり、お茶を点てたりする「カルチャークラブ」、囲碁・将棋をする「ゲームクラブ」がある。お花は地域の「生け花山月」流の先生が来られ、お花の生け方を教えている。華道も同様で地域の華道の先生が教えている。囲碁・将棋も地域の年長者の方が教えに来ている。

 

 その他、地域の敬老会や祭り等に学校から参加し、例年、6年生が5年生に受け継ぐ運動会で行う踊りを披露している。

 

2.平和に係わる教育

 

本市では、7月に「平和に関する指導」を教育活動に位置付けている。

初めに、各クラスで、発達段階にあった教材(絵本、ビデオ、写真等)で第二次世界大戦を学び、平和の大切さを考えさせる活動を行った。5・6年生においては、この「平和集会」で、被爆体験を下学年に伝えるために、長崎の被爆体験伝承者に、被爆体験の話をしていただいた。その後、「平和集会」において、1年から6年までが縦割りグループとなり、原爆の恐ろしさを伝えるとともに千羽鶴を折った。

6年生は10月17日に修学旅行で、再度別の被爆体験講話を聞き、その後平和記念公園で集会をし、全校児童で折った千羽鶴を奉納した。

 これらの学習を通して、平和の尊さを知り、「自分で考え主体的に行動する力」「物事を多面的に調べ、総合的にまとめる力」「他者のよさを認め、自分の考えをよりよくしていこうとする力」を育成する単元構成を工夫し、指導に取り組んだ。

 

3.世界に視野を広げる活動

 

第5・6学年総合的な学習の時間「世界の人々とともに生きる」の学習では、バンコクにあるタイ国立シーナカリン・ウィロート大学附属プラサンミット小学校との交流を2日間行った。プラサンミット小学校の児童は環境学習や北九州市の学校と交流することを目的として定期的に北九州に来ている。

交流するにあたり、本校の児童は、「おもてなし」「環境」「異文化理解」「外国語活動」等の視点から、交流内容を話し合った。交流内容は、「両国の舞踊紹介」「うちわ作り」「日本の掃除時間の体験」「紙漉き」「おにぎりつくり」「浴衣を着ての茶道」「書道」「体育学習」「クラブ活動体験」等を行った。

また本校はオリンピック・パラリンピック推進指定校として、ラグビーワールドカップ、ウエールズスタッフとの交流を行った。全校児童による「ゴーゴーウェールズ」の声援で出迎え、ウェールズ国歌を歌い、それぞれの国の紹介をした。その後、5・6年生がタグラグビー等で約1時間楽しく交流をした。また、後日5・6年生の希望者で、ウェールズの公開練習を見学に行った。その際、応援と感謝の思いを込めて手作り横断幕を掲げ、選手に藤松小学校からのメッセージを伝えた。

本年度2月には「世界遺産ツアー」として6年生が北九州の世界遺産に認定されている「官営八幡製鐵所」を巡り、世界遺産や地域遺産等に対する理解を深める。

これらの活動を通して、SDGsの目標である「平和と公正をすべての人に」「人や国の不平等をなくそう」を達成できるように取り組んだ。

来年度の活動計画

常時活動については、クラブ活動での「華道」「茶道」「将棋」、環境委員会によるペットボトルキャップ回収や節電への啓発活動、放送委員会による「北九州市人権推進センター明日への伝言板」放送等を行う。

 また、本年度同様、平和に関する学習では全校児童による千羽鶴折り、6年生の修学旅行による、原爆資料館等の見学と語り部の講話、平和記念公園での集会を行う。また伝統文化の継承に関わる活動では5・6年生による校区の敬老会への参加や、タイのプラサンミット小学校との「両国の舞踊紹介」などを行う。世界を視野に広げる活動では、オリンピック・パラリンピック推進指定校として、オリンピック・パラリンピックに関わる教育を通して、世界の様々な国の文化などに触れていくようにする。また外国語活動にも、異文化を学ぶ学習展開に重点を置く。

本校では、理科教育に力を入れており、各単元においてSDGsの目標を意識した授業展開を仕組んでいく。特に高学年の理科学習の展開で、環境の視点を取り入れた学習を位置付ける。過去や近年の自然災害の仕組みを学ぶことで、環境保全の意識を育てていけるようにする。