2021年度活動報告

本年度の活動内容

本校は，総合的な学習の時間の「金沢ふるさと学習」の中で，ＥＳＤを「人間性をはぐくむこと」と捉え，ＥＳＤの実践を通して「心豊かに　たくましく生きる児童の育成」を目標とした。

①金沢の和菓子や伝統行事についての学習

３年生は，金沢の生活に根付く和菓子文化について学習した。金沢の和菓子について調べ，金沢には季節・行事に応じた和菓子文化があること，和菓子文化が受け継がれていることを学んだ。また，地域の伝統行事である獅子舞についても学習した。獅子舞を保存･継承している地域の方々を招いて，獅子舞についての歴史や思いだけでなく，獅子舞の演舞方法についても学んだ。

②金沢の伝統工芸や偉人についての学習

４年生は，藩政時代に大切に育まれ，現代に息づく金沢の伝統工芸について学習した。また,さまざまな分野で国際的，国家的業績をあげた金沢ゆかりの偉人についての調べ学習や金沢ふるさと偉人館の見学をもとにした成果物をまとめ，金沢市ふるさと学習作品展示会において地域や保護者に発信した。

③地域の特産物である古代米についての学習

５年生は，地域の農業学習ボランティアに協力してもらい，校区の特産物である古代米づくりに取り組んだ。今年度は新型コロナウイルス感染症予防対策をとりながら，田植えや稲刈りや稲架がけ作業などを体験した。また,地域の文化祭で販売するために,ラベル作りや袋詰めもすることができた。田んぼの水の管理や稲の生育の観察，収穫に至るまでにさまざまな苦労や工夫があることを学ぶとともに，これからも不動寺小学校で古代米を守っていきたいという思いをもつことができた。

④金沢の歴史・伝統文化についての学習

６年生は，兼六園や尾山神社などの名所や歴史的建造物，百万石まつりや能などの行事や伝統芸能を取り上げ，その歴史的背景や特色などを調べ，能登地方の小学生に魅力を伝えるためのパンフレットづくりに取り組んだ。さらにその中で伝統芸能を取り上げ，下級生に金沢の伝統芸能の魅力を伝える活動を計画し，国語科「伝えられてきたもの」と関連させながら全教室で音読劇の発表を行った。児童はクロームブックを用いたアンケート結果をもとに，その成果を実感し，歴史や伝統を大切にする金沢のまちに愛着と誇りをもち，それらを自分たちも継承していこうとする思いをもつことができた。

来年度の活動計画

今年度は，様々な体験や見学を計画していたが，感染拡大防止のため，活動できないことも多くあった。来年度は，体験活動を充実させたい。

３年生は，和菓子体験などを取り入れながら，受け継がれてきた和菓子文化のよさを，より実感できるようにしていきたい。

４年生は，地域の人材を活用して金沢の伝統工芸の体験学習を行い,金沢の伝統工芸の奥深さや職人の技について実感できるようにしていく。

５年生は，社会科と関連づけ，古代米づくりの体験学習を通して農業に携わる人々の思いや工夫，努力をより身近に学習することができるようにする。

６年生は，金沢市の名所や歴史的建造物を見学したり，国語科と関連させながら伝統芸能を体験したりすることで，金沢の歴史や伝統に愛着と誇りをもつとともに，未来に向けてどうなるとよいかなどについて，自分の考えをもち，話し合うなどの学習をさらに取り入れていく。