2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 文化多様性, 国際理解, 人権, 持続可能な生産と消費, 健康

本校は、「国際社会に貢献できる人材の育成」を学校理念として、ESDを核とした課題解決型の学習活動を行い、地域や世界の諸問題について自ら考え、行動できる人材の育成を目標としている。
具体的には、①地域社会における課題解決に係わる学習活動、②国際文化理解に係わる学習活動を行った。

①地域社会における課題解決に係わる学習活動

withコロナウィルス社会の現状において、ICT機器やオンラインシステムを活用した学習となった。自己分析やインタビューを通して、生徒個別の興味関心を掘り起こし、それぞれが取り組みたいテーマを絞り込んでいくことを目指した。そのため生徒自らが段階的、概念的に思考できるように、ディスカッションや校外の専門家の見識などを活用しつつ、国際性をともなった幅広い視点の獲得を試みた。

<実践例>

  • 他校との協働によるテーマディスカッション

少子高齢化、駅前開発プロジェクト、環境問題、プロスポーツにおけるマネージメント、などのテーマごとに、専門家のレクチャーを受けた
後、他校の生徒とグループディスカッションを行い、発表をした。

  • SDGsをふまえたビジネスプランニング

アフターコロナ社会におけるビジネス上の諸課題について、実業界から本校OBや見識者をゲストティーチャーとして招き、お話をうかがっ
た。生徒自らが課題発見をしていけるように、NIEや図書などを活用し、考察を促した。

  • 廃材を利用したスポーツ科学

スポーツを理論的に分析したり、仮説・検証という方法を実践したりすることを総合学習に取り入れた。たとえば、野球部では道具類の仕組み
について、観察・分解した上でよりよい工夫を考え、廃材を利用して製作をした。

②国際理解に係わる学習活動

本校では10名を超える外国人教員が勤務していることから、授業だけでなく普段の学校生活の中で自然と国際交流を体験できる環境にある。また、多くの海外提携校があるため、例年多くの生徒が来校し、本校生徒と国際交流を図はかり、互いの伝統文化や学校教育についての違いを知るだけでなく、英語でのコミュニケーション能力を向上させる良い機会となっているが、今年度は新型コロナウィルスの感染拡大により、研修団の派遣も受け入れもできなかった。

国内あるいは校内でできる範囲の活動とはなったが、高校生はオーストラリアのコーニッシュカレッジの学生とオンライン交流を行い、ペンパルのペアを組んでE-メールでのやりとりをしている。中学生は、アメリカ合衆国のワデル・ランゲージ・アカデミーと手紙の交換をし、日本の学校生活を紹介する動画を作成して送ることにしている。

また、中学生はSDGs17goalの各ターゲットの中から関心のあるものを選び、それについて調べたことと、それぞれの課題解決についての提案を英語で発表する(準備中。発表は2月ころの予定)。IBの学習において必要とされるラーニングスキルのうち、リサーチスキル・コミュニケーションスキルを身につけることを目的としている。

ESSでは、「サステナ英語プレゼンテーションチャレンジ」に応募し、「参加賞」をいただいた。

来年度の活動計画

引き続き、新聞記事などのニュースおよび社会的データ・動画を活用した主体的・探究的な学習活動により、withコロナ社会における課題発見・解決能力を涵養していきたい。さらに、海外提携校の生徒との国際交流や海外研修旅行を実施することによって、異文化に対する理解を深め、英語でのコミュニケーション能力を向上させ、幅広い視野で課題に向き合うことが出来る能力を養っていく。

また、生徒が積極的に校外に出向き、企業や団体の協力を得ながら様々な体験をする機会を増やすことによって活動の幅を広げ、地域社会の課題を解決する方法を考えることによって、福山市を中心とした備後地域全体の活性化、ひいてはSDGsの達成に寄与すべく行動を起こしていくように計画している。