2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

世界遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権

本校は2017年度にユネスコスクールとなった。学校目標は『ともに拓く』~なかよく・かしこく・たくましく~。今までの教育活動をESDの視点で捉え直し、「つむぎ合い」を中心にすえて取り組んできた。

具体的には、①書き損じはがき集めに係わる活動、②「縄文科」学習、③「全校つむぎ合い講座」の講演による「平和」学習を行った。

①書き損じはがき集めに係わる活動

  回収ボックスを昇降口に置き、2月初旬まで回収する。世界寺子屋運動のDVDを全校児童が視聴し、世界には公的教育を受けられない小学生がいる事実を知り、自分ができることから行動に移そうとする姿を育めた。

②茅野市では二体の国宝土偶が出土していることから、市内全小中学校で「縄文科」学習に取り組んでいる。

  本校では3学年で、「縄文人は火を使っていた」ことから班ごとに火起こしに取り組んだ。火を着けることは簡単ではないこと、協力や協働なくしては着けられないことを知り、縄文人も力を合わせて生活していたことを体感した。4学年では、自らの手で火おこしの道具を製作し、縄文人の知恵や工夫に思いを馳せた。5学年では、「縄文人はドングリを食べていた」ことから学びを深めた。ドングリの灰汁をどうやって抜いて食べていたかを、様々な角度からアプローチして、ドングリを食べられるように加工した。このようにして、縄文人の生き方を学び、年月がたっても大切にすべきことは何かを考えることができた。

③「全校つむぎ合い講座」の講演

 長崎市出身の保護者から講演をしていただいた。長崎に落とされた原爆の被害について。長崎市の学校は8月9日は登校日で、平和について学習すること。夏休み帳には原爆や平和にかかわるページがあることなどの話から、長崎の子どもたちは小さい頃から「平和」について学んでいることを知った。そして、戦争の悲惨さや原爆の恐ろしさ、平和の尊さについて考える機会になった。

来年度の活動計画

全学年が縄文科の学習を通して、縄文土器や土偶に興味をもったり、どんな暮らしをしていたのか思いを馳せたりする。知恵を働かせ、協力して生活していた素晴らしさについて、体験を通して学ぶ。

 ESDの理念や「接続可能な開発目標(SDGs)」を職員に周知し、学習活動や行事のねらいを角度づけしていく。具体的には、学年別指導計画をSDGsの視点がねらいとなっているものを、シンボルマークで示す。また、生活科および総合的な学習の時間を学級の中核活動にすえ、各教科横断的なつながりを付け加え、ESDカレンダーを作成し、SDGsを意識して授業を展開する。

 諸外国について学ぶ機会を、講演会や社会の授業、平和学習などを通して行っていきたい。

 ユネスコ協会の取り組みとして行っている書き損じはがき回収に引き続き協力していく。