2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 国際理解, 平和, 人権, 福祉, 減災・防災, 世界遺産・地域の文化財等, 健康, 食育, 貧困

 本校は「自然にやさしい、人にやさしい、地球にやさしい」を活動テーマとして、ESDの実践を通して7つの能力・態度(批判的に考える力、未来像を予測して計画を立てる力、多面的・総合的に考える力、コミュニケーションを行う力、他社と協力する態度、つながりを尊重する態度、進んで参加する態度)の育成を目標とした。

 具体的には、①地域に係わる学習、②福祉に係わる学習、③食に係わる学習、④国際理解に係わる学習を行った。

① 地域に係わる活動

 3年生の子供たちは、校区で暮らす人・働く人と関わりながら、出会った人のよさを見つける学習を行った。自分が見つけた素敵な人を「キラリさん」と呼び、交流を重ねたり、「キラリさんマップ」を作成して互いのキラリさんの情報交換をしたりしていくことで、町の人の温かさや思いに気付くことができた。キラリさんの生き方や考え方から、これからの自分を思い描き行動していこうとしている。

② 福祉に係わる学習

 4年生の子供たちは、老人福祉施設を訪問し、施設のお年寄りと交流した。高齢者疑似体験や介護士の話から、お年寄りの気持ちにより添いながら交流することが大切だと気付き、交流の準備を進めた。手作りのゲームを一緒にしたり会話を楽しんだり、交流を重ねるごとに相手に合わせた活動ができるようになってきた。自分が笑顔で接すると相手も笑顔になることを実感し、人に対する優しさを友達や家族、学校全体に広げようと考えた。

③ 食に係わる学習

 5年生の子供たちは、有機農法で米作りをしている農家の協力の下、種籾まき、田植え、草取り、稲刈りの稲作体験をした。体験だけでなく、米作りの工夫や努力、有機農法にこだわる思い等も学習した。さらに、自分の食生活を調べて見直したり、日本の食問題について解決策を考えたりした。この学習を通して、食の安心・安全について考えたり、食糧自給率向上のために自分ができることに取り組んだりして、「食」についての関心が高まった。

④ 国際理解に係わる学習

 6年生の子供たちは、ごみ捨て場で生活している子供や路上で暮らす子供等、世界の子供たちの現状を知り、自分にできることはないかという思いをもち、実行するという活動を行った。子供たちが学校に通い、読み書きができるように取り組む世界寺子屋運動や、古着や使用済み切手等を回収する企業やNPOの団体に協力した。この活動を通して、世界の子供たちに物を送ることだけでなく、自分の生活の豊かさと親の愛情に感謝して生きることや、自分の周りにいる身近な人にも優しさをさしのべることの大切さを学んだ。

来年度の活動計画

1・2年

 中央小学校のESDのテーマ「自然にやさしい・人にやさしい・地球にやさしい」を意識しながら、生活科の学習を行う。

3年

 校区の公共施設や公共交通機関等を調べ、人々の暮らしをどのように支えているのか、それらが設置されている意図や市役所の人の考えを理解し、自分の「まち」に興味をもち、これからの「まち」の未来について考える。

4年生

 高齢者との交流を通して、相手の立場を理解し思いやりをもって交流することで、互いが笑顔になることに気付き、自分の周りにいる人々との関わりも考え、実践していく。

5年生

 稲作体験を通して、米作りの工夫や苦労を知り、米に込められた思いを感じ取ったり食の大切さに気付いたりする。社会科や稲作体験から学習したことと自分の食生活をつないで、現在の食料事情について考える。

6年

 世界の子供たちの現状を知り、子供たちの暮らしの背景を調べたり自分にできることを考えたりする。そして、自分にできることを計画、実践し、自分の生活や身近な人との関わり方を見直す。