2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

 本校は「人間の尊厳を大切にし 世界的視野で考え行動できる人材を育てる」という基本理念のもと、生徒一人ひとりが各自の興味・関心を深く探究する「探究学習」を展開している。各自の内部に関心を留めるのではなく、17個のSDGsのうち、どれと密接に関わっているかを考え世界や身近な社会との関係に気付くということを重視している。持続可能な社会、豊かな未来を創る担い手として成長していくため、広い視野で自身と世界との関係性を意識できるようになることをねらいとしている。

 今年度は、自然環境学習の一環として、3年次の「自然探究旅行」で訪問する尾瀬の事前調査を行った。探究学習で習得した資料収集スキルやプレゼンテーションスキルを活用し、グループに分かれて尾瀬に関する疑問を生み出し、それを調査した。また、現地では植樹活動や自然観察等を行い、一度人間が手を加えた環境については適切に関与して守り続けていくことを学んだ。

 また、2018年には茨城県で「世界湖沼会議」が開催された。本校生も「歩く会」という行事で涸沼周辺を歩いてきた縁があり、ラムサール条約登録湿地である涸沼について調査し報告を行った。3つのグループがそれぞれ「涸沼のシジミの特徴」「涸沼周辺の食材を用いたご当地メニューの開発」「涸沼周辺の水運の歴史」を探究し、ワイズユースについての理解を深めることができた。

来年度の活動計画

 生徒たちが各自の興味・関心を探究する「探究学習」と、学校として力を入れて全生徒に取り組ませたいユネスコスクール的活動を、うまく調整し有機的に結びつけるマネジメントが課題である。まずは生徒の関心が比較的高い「国際交流」を一つの柱として、異文化理解学習を進めるのが良いと考える。また、二つ目の柱として「地域理解」が重要になってくるだろう。身近な地域の課題を私たちが十分にとらえきれていない点が反省点であり、地域の様々な人々からお話を伺い、身近なところにどのような課題があり、あるいは魅力があるのかを学びたい。