2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 文化多様性, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, ジェンダー平等

 本校の教育理念である「自立と共生」を具現化する活動としてESDを位置づけている。これまでのSSH、SGHの活動と連携を活用し、グローバルな発信力を高め、持続可能な社会の担い手である女性グローバルリーダーを育成することを目標としている。本校では、①「ESD研究プロジェクト」、②「グローバル環境科学プロジェクト」、③「グローバル探究プロジェクト」を実施した。それぞれ、総合的な学習の時間や校外学習、各教科の指導において、持続可能な社会作りに関わる課題を見いだし、それらを解決するための協働型学習を発達段階に応じて行なった。

①「ESD研究プロジェクト」

中学校では身近な現象に注目し、課題に取り組む探究の基礎を作る。グローバル、サイエンス、スポーツの各コース毎にESDの視点を意識したテーマを決め、調査・実験などの探究活動を行ない、9月の学園祭や2月の研究発表会で成果を発表した。高等学校ではよりESDの視点を意識した探究活動を行なった。夏休みのグローバルセミナー(国際教養)では、一人一人の努力と協力が世界を変える力になることを意識させるため、SDGsカードゲームを実施した。また国際的な諸問題を身近なものとして捉え、解決策を英語でも発信できるよう、JICA地球ひろばやユニセフハウスなどの訪問や外国人講師による「水・教育・貧困」についての授業を行なった。

②「グローバル環境科学プロジェクト」

ヒト・動植物の生命活動や社会活動に大きな影響を与える地球環境について、生徒自身によるフィールドワークを中心に科学的理解を深め、環境問題を考えるESDの活動として醸成させる。

・文京ジュニアサイエンスプロジェクトin妙高(中学校)

 体験学習により、自然界の仕組み、自然と人とのつながりを体感した。

・マレーシア・サイエンス研修

   ランカウイ島やフリム森林公園研修でのフィールドワークで、熱帯の自然環境を学び、各自の課題についての探究学習を行なった。

③「グローバル探究プロジェクト」

大学との連携や海外連携校との交流・共同研究を通した協働型プロジェクトとして実施。ESD活動の発展的かつ実践的取り組みである。

 ・アジア研究

  大学からの講師指導の下、比較研究を通して、日本が抱える国際的諸問題の解決策を提言する。

 ・タイ・サイエンスフェア

  タイの海外連携校と、日頃の研究成果を発表、共有しあうサイエンス・フェアを実施した。

・海外研修

  カナダ(中3)、アメリカ(高1,高2)、イギリス(高1,高2)で実施。交流を通じて、異文化理解の実践の場とした。

来年度の活動計画

 本年度の実施内容を継続して取り組む。特に、国際的な諸問題の具体的な方策を論じ、実践する機会を増やしたい。そのために、生徒が内発的に問いを立て、自立的に深い学びを進めることができる力を養成したい。ICTの活用を今以上に進めることで探究スキルを習慣化し、外部団体との連携を強める。カリキュラムマネジメントをより進め、生徒の主体的・協働的な活動を促していく。外国人講師と日本人講師とのコラボレーション授業をさらに推進し、グローバルな視点を育む。探究の成果は、学内にとどめず、学校外でも多く発信し、社会のESD理解推進に貢献したい。