2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 気候変動, 環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 健康

コロナ禍で4年目を迎え、本校におけるESDへの取り組み方を抜本的に見直す1年となった。様々な活動が制限を受け、中止・延期される中、教師自身が「学びを止めない」という課題に向かって探究した。「やりたいこと」をどう実現し、子ども達のモティベーションにどうつなげていくかを考え、下記の活動を行った。

① ESD活動の見直しと方針の共有:BGNユネスコニュースの改訂

本年度からESD実践の専門職員を配置し、ESDやSDGsなどの理解の促進と、様々な活動成果の共有に向け、隔月で新聞を発行した。これまで単発的に行われていた活動をESDの文脈でまとめ、どのような学びの位置づけとなるのかを校内で共有することによって、ESDに対する共通認識を高めた。

② 地域連携:「Nagano SDGs Project」への参加

長野県主催の表記活動において、SDGs14、12に係る『文中発「脱レジ袋」!新聞紙エコバッグ大作戦(プロジェクト) 』を行った。生徒会が中心となり、レジ袋の環境への影響、コットン製エコバッグの環境負荷や綿花栽培の児童労働問題、4Rの視点などを中学全体で共有し、新聞紙を使ったエコバッグを作成した。地域団体へのプレゼンを行い、活動への理解と外国語新聞の提供を呼びかけ、多文化共生への視点を加えた。長野市「ワールド・フェスタ」にブース出展し、来場者へバッグを配布しながらプラスチック削減を呼びかけ、制作体験コーナーで地域住民への啓発活動を行った。

③ キャリア教育:ニューヨーク国連本部の職員とSkype対話

キャリア教育の一環として、国連本部職員の講演と交流を行い、世界へ目を向け活動する過程や手段などを学んだ。

④ 主体的な学び:中学生学びのフォーラムへの参加

中2の3名が、課題探究の成果を報告するフォーラムに参加し、「ジェンダー」「環境」分野の成果を発表した。

⑤ SDGsの学習:JICAエッセイコンテスト応募、SDGs講座開催

児童労働問題、原発問題など題材に、当事者意識を持つとはどういうことなのかを考える講座を行った。それを踏まえ、JICAエッセイコンテスト(テーマ「世界とつながる自分-私たちが考えること、できること-」)へ中学全員、高校1年全員が応募して学校賞を受賞した。

信州ESDコンソーシアム:成果発表&交流会参加

中高生徒会執行部を中心に、県内ユネスコスクールの生徒たちと、ESDの学びの成果を発表し、また交流を通じてその学びを深めた。

⑦国際交流

コロナ禍で例年のような海外研修はできなかったが、中3生全員がカナダ語学学校とzoomで結び、オンライン交流を行った。

 

 

来年度の活動計画

2021年度も、国内外の研修旅行や各種団体との交流が制限を受けることが予想され、その中で何ができるかを模索することになる。そこで、これまで課題として感じられている「内なる改革とパートナーシップ構築」を目指し、ESDの取り組みのホールスクール体制強化に向け、教員・生徒・保護者・地域への発信と理解促進に努めたい。

① ESD推進室の設置

ホールスクール事業の推進に向けた中心部署を設置し、教科横断、総合学習の充実、地域連携を図る。BGNユネスコニュース発行も引き続き本部署で行う。

② 地域連携を目指すポータルサイトの制作

フォーラム、活動参加者募集、コンテスト、地域活動などの情報を掲載したポータルサイトを開設し、意欲ある生徒の主体性をサポートする。よきロールモデルの育成を図り、活動成果を年度末の報告会で全校に共有する。

③ PBL、問題解決型学習の充実

Nagano SDGs Project 参加、総合的な学習の時間を軸とした教科横断学習の実践など。