2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 健康

②活動の概要
本校は「知識・技能の習得だけを目的にしない。ひとりの人間として社会を生き抜く力をつける。」を教育上のテーマとし、「自ら考え・判断して、行動する力」の育成を目標としている。
今年度は、ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野すべてを網羅し、ESDが育てたい7つの能力・態度を身に着けるロールモデルの育成に力を入れた(1)。「③異文化学習および文化の多様性と文化遺産の尊重」については、(2)を基軸として活動を行った。また、「②持続可能な開発・ライフスタイル」については(3)を、「①地球市民及び平和と非暴力の文化」については(3)、(4)を行っている。※ただし、(1)~(4)それぞれの活動は、3分野①~③すべてにかかわりがあることを認識しつつ行っている。

(1)【探究合同ゼミナール】
中学生・高校生が合同で、探究学習を行うゼミを開設し、11名が参加している。それぞれが興味のあるプロジェクトを立てて実施し、プレゼンテーションを作成した。1月24日、東京大学の北村友人教授のゼミを訪問し、プレゼンテーションに対して先生やゼミ生からフィードバックをもらうといった機会に恵まれ、ブラッシュアップもできている。このうち、高校2年生のペアが、全国マイプロジェクトアワード長野県大会本選に出場、長野県教育委員会賞を受賞した。

(2)【中学1・2年生対象】English Camp – カンボジアの学校と交流しよう
今年度、カンボジアとのオンライン交流を前提に、カンボジアでの海外協力隊経験者の方にお話をしていただいたり、カンボジアの文化を学んだりした。交流では、1年生が地元の三宅太鼓保存会の方に太鼓の指導をしていただき、発表した。2年生は、呉服店の方に着付けを習い、着物に関するプレゼンを行った。ブレイクアウトルームで少人数の交流を行い、自己紹介やゲームなどを楽しんだ。

【中学3年生対象】アートマイルプロジェクト インドとSDGsを学び、壁画を共同制作               一般社団法人ジャパンアートマイルが実施するアートマイルプロジェクトに参加し、インドとのオンライン交流や電子フォーラムでのやり取りでSDGsを学び、水をテーマにした壁画を作成した。
生徒でプロジェクトチームを作り、主体的な活動を促進した。

(2)【中学生徒会】4R廃油石鹸プロジェクト
「海の豊かさを山の私たちから守る」をコンセプトに、家庭から集めた廃油を石鹼に加工、文化祭や地域イベントなどで販売した。製造過程で油汚れを大量に流していることに気付き、モノを作ること自体の環境負荷を考えたり、廃油石鹸が本当に環境にやさしいかを、実際にBODを調査するなどして、科学的に証明した。トライ&エラーの中でPDCAを自ら作り、深い探究ができていた。

【高校生徒会】暑さをふせゴーヤ!プロジェクト ぬうぞうくんプロジェクト
体育館ベランダなどにゴーヤを植え、緑のカーテンを作った。
全校でぞうきんを縫い、水害の被災地などに送った。

(3)【中学1年】「世界がもし100人の村だったら」 ワークショップ(入学オリエンテーション)
【中学3年】「パーム油のはなし」 「貿易ゲーム」 ワークショップ(社会科授業)
【高校1年】「SDGs2030カードゲーム」(イマココラボ),(別添資料④)
SDGsの理解促進や、公正とは何かを考えさせるために、ゲーム性のあるワークショップを行った。
高校生は、課題探究活動の基礎学習という位置づけ。

(4)【高校2年】平和学習
イギリスへの修学旅行の代替として、長崎を訪問。事前学習として標記授業を行った。

【中学3年】模擬選挙 模擬裁判 国連ニューヨーク本部職員とのオンライン対話(社会科授業)グローバルシティズンシップの涵養を目的に、対話的な授業を行った。外部との連携を重視し、市選管、検察、国連職員らに依頼し、公民の学習内容と紐づけた標記授業を行った。

 

来年度の活動計画

③活動計画
(1)中学

生徒会が自治的組織として自立すること、リーダーを育てることを意識し、学校は見守り・サポート
を行う体制づくりを引き続き構築するよう活動する。
昨年度、実証的に行った社会科・総合・英語科などの教科連携を今年も実現し、オンラインなどで海
外交流を行えるように計画する。

(2)高校
探究ゼミは、「総合的な探究の時間」のアドバンス版と位置づけ、高校1・2年生の探究学習を極めた
い生徒を対象に引き続きゼミを行っていく。今年度行った合宿や東京大学訪問に加え、夏期海外研修を
予定している。この生徒たちが本校の探究学習の在り方のロールモデルとなり、教員や生徒へ一つの学
習の形を示すことが目的である。
生徒会活動も活発になってきており、自主性を尊重しながら引き続き見守っていく。