2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

海洋, 気候変動, 環境, 国際理解, 平和, 持続可能な生産と消費, 食育, 貧困

本校は、「誠実・隣人愛・喜び」をモットーとして、「国際理解教育」「食育」「奉仕活動」を行い、“自身を見つめ、違いを受容する”“他者と協働し世界に貢献する”ということを目指している。その中でESDを「児童一人ひとりが果たすべき使命」と捉え、具体的に、以下の3つの活動を中心に行った。

①ユニクロ“服のチカラプロジェクト”に参加
ユニクロが毎年実施している“服のチカラプロジェクト”に今年度も参加した。今年度は、コロナ感染予防のために服を集める活動はできなかったが、4年生がユニクロの出張授業に参加し、服の大切さや難民の生活について学んだ。さらに、SDGsの目標の中から自分たちにできることを考え、授業を通して学んだことや感じたことを学習発表会の場で全校児童・保護者に向けて発表した。

② 食育菜園での命のリレーの体験
「食育」での学習を通して、いのちの循環により、自然界と共に生きる私たちの生活のあり方、自然界との共存を学び、日常生活に活かしている。今年度もSDGsの17の目標にも触れ、作物を育てて収穫する体験を通して、食の中で自分たちにできる取り組みについて考えた。

③ 節食ランチでの献金、お米一握り運動の実施
本校の理念に基づき、「節食ランチでの献金」「お米一握り運動」を今年度も実施した。集まったお金は地域社会福祉に、また、お米は釜ヶ崎野宿者のために役立てていただくようお届けした。

昨年度に続き、今年度もSDGsを軸にした取り組みを意識して、各学年で学習に取り組んだ。特に今年は、「国際理解」、「環境」、「平和」をテーマにそれぞれの学年に合わせた内容で、年間を通して学習を進めた。学習した内容は、授業内のプレゼンやレポートに留まらず、学習発表会の場でも伝えた。これにより学んだ内容を自己完結するのではなく、他学年の児童や保護者に対して広く発信することができた。さらに、昨年度までは有志を募って大阪ユネスコスクール(ASPnet)の国際ワークショップに参加していたが、今年度からはユネスコクラブを立ち上げ、クラブ活動として学校全体を巻き込んだ取り組みを行うことができるようになった。コロナの影響で外部との交流はできなかったが、環境問題に関心を持った子どもたちから「紙の無駄をなくしたい」という声が上がり、リサイクルボックスを作って各クラスに届けたりエコキャップの回収の呼びかけを行ったりするなど、子ども達の発想から活動を広げていくことができた。

来年度の活動計画

今年度は、コロナ禍でできる活動が例年よりも少なかったが、その中でも日頃の気づきから問題点を発見し、今自分にできることを考えて行動し、学んだことを発信するという取り組みは行うことができた。来年度は、例年本校で続けている活動はもちろんのこと、大阪ユネスコスクールの国際ワークショップへの参加も続け、さらに一つのテーマに沿って各学年が学習に取り組み、6年間を通して知識や経験が蓄積される縦を意識したカリキュラムを構築したいと考えている。一年生から積み上げて学んできたことから、「世界のために今の自分ができること」を考え、自分の言葉で発信し、実践できる子どもたちを育てていきたい。そのために、すでに行っている活動においてもその意義を捉えなおし、子ども達とともに活動の仕方を見直していきたい。そして、世界中で起こっている問題を「自分ごと」として捉えて動くことのできるように、子ども達とともに活動する教員にも研修を継続的に進めていく。