2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, 環境, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育, 貧困

本校は、「誠実・隣人愛・喜び」をモットーとし、「国際理解」「食育」「奉仕活動」を行っている。また、ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野を通して“自身を見つめ、違いを受容する”ことと、“他者と協働し世界に貢献する”力の育成を目標としている。その中でESDを「児童一人ひとりが果たす使命」と捉え、具体的に以下の活動を行なった。

①UNIQLO「服のチカラ プロジェクト」に参加

UNIQLOが主催するプロジェクトに参加し、4年生が主となって活動を進めた。出張授業を受け、服の役割の大切さや難民の生活について学び、服を集めて届けるところまで責任を持って行なった。コロナ禍のため、学外に向けての発信はできなかったが、併設幼稚園にも呼びかけ、多くの服を集めることができた。また、学習を通して気づいたことについて、学習発表会で保護者や全校児童に向けて発表する予定である。

②食育菜園での命のリレー体験

「食育」での学習を通して、命の循環により、自然界と共に生きる私たちの生活の在り方、自然界との共存の仕方を学び、日常生活に生かしている。SDGsの17の目標に関連づけて学習し、菜園で作物を育てて収穫する体験を通して、食の中で自分たちにできる取り組みについて考え、実行した。

③摂食ランチでの献金、お米一握り運動の実施

本校の教育理念に基づき、例年「摂食ランチでの献金」や「お米一握り運動」を行なっている。今年度は、コロナ禍でお米が余っている現状を受け、お米を送るのではなく献金の形に変更して実施した。集まったお金は難民支援や地域社会福祉、釜ヶ崎野宿者のために役立てていただくようにお届けした。

 

上記3点は、継続して行なっている取り組みである。

今年度の新たな取り組みとしては、昨年発足したユネスコクラブを中心とした子どもが立案した企画を実施したことである。「世界が平和であるためには誰もが安心できる環境を作ることが大切である」との考えから、まず自分たちの学校をより楽しい場にするための企画募集を行なった。その結果、お互いのことをより理解するために、交流を増やすことを目的とした企画が続々と寄せられた。身近な問題を自分たちの発案によって解決していこうとする意志が見られた場面であった。この取り組みについては、大阪関西ASPnet主催の報告会に参加し、児童自ら報告を行なった。

また、例年に引き続き、総合的な学習の時間などを使って、各学年でSDGsを軸にした学習を進めてきた。学習した内容は、授業内のプレゼンやレポートだけでなく、学習発表会の場を使って伝える機会を設けた。

来年度の活動計画

今年度、子ども達が立案して問題解決に挑む姿勢が見られたため、この活動をさらに継続していきたい。個人・クラス・学年・学校全体と様々な単位で問題意識を持ち、自分事として捉えて行動する子ども達を増やしていきたいからである。
そのためにも、6年間の縦を意識したカリキュラムにおいて、世界が抱えている課題について学習し、考える機会を多く持ちたい。今まで以上に教員研修を重ね、教科を越えたプロジェクトとして、子ども達が「世界のために今の自分ができること」を考え、実行する場面を増やしていきたい。
継続して行なっている活動についても、ふり返りを行い、その活動の意義を子ども達とともに確認しながら、「世界に貢献できる子」を育てていきたい。