2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

文化多様性, 国際理解, ジェンダー平等, 福祉, 食育

本校は、ESDを報恩感謝の心を大事にする教育活動と捉え、ESDの実践を通して心豊かな生徒の育成を目標としています。具体的には、国際理解教育を重視した教育を推進するとともに、郷土文化への理解を深める活動や社会福祉活動に積極的に取り組んでいます。

ユネスコスクールとしては、これらの活動を継続・発展させ、生徒一人一人に持続可能な社会の担い手に必要な知識・能力・態度・価値観を身に着けさせることを柱に、①郷土理解 ②社会貢献に係わる学習を行っています。

今年度は、龍谷総合学園の「仏教×SDGs」の精神を踏まえ、SDGsのテーマ5「ジェンダー平等を実現しよう」について学内で学習を深めています。 また、「首里城復興ユネスコ募金」活動を継続し、生徒・教職員の協力を得て、支援金を送らせて頂きました。

さらに、旭川のユネスコ創造都市としてSDGsを実践できる人材育成等の目的で開催された「旭川デザインウィーク2022・まちなかキャンパス」に本校の郷土部が「文化の多様性の尊重」を趣旨に買物公園にて主に旭川市内・近郊の小学生を対象にアイヌ文化の紹介と実演を行いました。

なお、2021年12月~2022年11月の活動事例を本校のホームページ等で「龍谷ニュース」として紹介されたものを次頁に抜粋記載します。

 

2022年度 交通安全啓発活動 (2022/5/17)

本校では、交通安全啓発活動を春・夏・秋・冬の年4回行っています。今年度の春の活動(5/9~13)が行われました。

学校前の沿道で「スピードダウン」の旗を持ち、行き交う車に安全運転を訴える活動です。朝8時から授業が始まる前まで実施しました。

 

◆生理用品の無料設置の実現に向けて アンケート調査実施 (2022/6/14)

6/9に、生徒会総務役員から女子生徒や女性教職員を対象に「⽣理」に関する意識や現状を把握するためのアンケート協力の依頼がありました。

生徒会では、トイレに当たり前に設置されているトイレットペーパーと同様に、⽣理⽤品も常備するべきだと考え、旭川⿓⾕⾼校を、「すべての⼥性が、⽣理⽤品を無料で、ためらいなく使⽤できる学校」にしていきたい、との思いから企画されました。

 

◆郷土部「まちなかキャンパス」に参加 (2022/6/19)

6/18,19に、旭川デザインウィーク2022「まちなかキャンパス」というイベントがありました。これは、「SDGsってなんだろう? 旭川で今やっていることを先輩たちから聞いてみよう!」との趣旨で旭川市内・近郊の小中学生を対象としたイベントです。

私たち旭川龍谷高校郷土部は、6月19日(日)の午前10時から午後4時まで平和買物公園(1条通)でアイヌ文化体験として”伝統楽器ムックルを作って鳴らそう”とのテーマで実施しました。

当日は、50組近い家族連れの参加者たちが来場され、実際にムックルの音が出たときは皆さん感動していました。

 

◆秋季「交通安全啓蒙活動」開始 (2022/9/12)

9/12(月)より9/16(金)の5日間、生徒会を中心とした交通安全啓蒙活動が実施されます。年4回、春夏秋冬の交通安全週間に合わせて行っているものです。旧校舎では4条通りで行っていましたが、新校舎では校舎入口前の道路に面し活動を開始しました。

「スピードダウン」の旗を持ち、行き交う車に安全運転を訴えました。朝8時から授業が始まる前まで行こなっています。

 

◆ドイツ青年団と書道部との文化交流 (2022/9/20)

9/16に旭川ドイツ交流協会主催の「日独国際交流事業」の一環で、本校書道部との文化交流が本校の書道室で行われました。

ドイツ・バイエルン州から11名の青年(大学生・会社員)が来校しました。この事業は「日独国際交流を通して共生社会における地域づくりを考える体験事業」として2018年から企画されていましたが、コロナ禍で実施が延期されていたものです。

午後3時過ぎに来校し、書道部員による歓迎パフォーマンスから始まり、顧問の酒井教諭による漢字やひらがなの由来の説明など、参加者は書道にたいへん興味を持ったようで、熱心に筆を動かし、最後はプレゼントされた団扇に「愛」や「旭川」などの好きな文字を書き込んでいました。貴重なお土産になったことと思います。一行はこの後、9/24まで東川・札幌・金沢でも文化体験を重ねる予定です。

 

◆北海道ユネスコ大会でユネスコスクール「活動実践」報告 (2022/10/22)

10/15に「第55回北海道ユネスコ大会 in 旭川」が市内アートホテルで開催されました。全道各地のユネスコ協会の方々が参加する大会です。生徒会総務役員が生徒を代表し参加、ユネスコスクールとしての活動実践を報告しました。

学校紹介を前期生徒会長の小川 安さんが、活動実践の報告を前期生徒会副会長の菊地七星さんと前期生徒会書記次長の近江陽祐さんが行いました。

その中で「SDGs×仏教」の考え方を披露し、SDGsを報恩感謝の心を大切にする活動と捉え、SDGsの実践を通して心豊かな生徒に成長していくと訴えました。

具体的実践は次の通りです。

(SDGs:テーマ5)
「ジェンダー平等の実現」に向け生徒会で取り組んでいる無料での生理用品設置

(SDGs:テーマ4)
「文化の多様性の尊重」を基に「まちなかキャンパス」で郷土部がアイヌ文化に触れてもらう「ムックリづくり」の活動

最後に後期生徒会会長(本村啓州さん)がユネスコスクールとして、次の声明文を述べました。

『…「全ての物に命がある」からこそ報恩感謝の思いを一層大事にする、という仏教精神を生かしながら、平和づくりに向けた取組を行っていきます。…』

ユネスコスクールとして地に足のついた持続可能な活動を発表することができました。

 

◆IAC「こども食堂と異世代交流事業」参加 (2022/12/14)

インターアクトクラブ(IAC)の活動をご紹介します。

12/10(土)の「こども食堂」にボランティアとして1名参加しました。チキンカツ弁当を調理したとの事です。

12/11(日)に行われた異世代交流事業「あったかいね,あさひかわ2022」に8名がボランティア参加しました。前日の午後に準備があり各ブースの設営・製作作業をし、当日は来場者対応を行いました。障害者福祉センターおびつたで行われました。

「こども食堂」は、子どもたちに食事を提供するコミュニティの場になります。「あったかいね」は、世代が異なり普段関わることが少ない青少年の交流の促進を目的としたイベントです。

 

来年度の活動計画

本年度の本校の重点目標である「生徒自らが協働や対話を通して、高い資質・能力を身に付ける教育の実現」に向け、ユネスコスクールとしての実践ポイントは以下の2点です。

1.郷土理解  2.社会貢献

これらの実践を重ねていくためにも、新学習指導要領を見据え、ESDの観点を生かした課題解決型の授業を多く取り入れています。校内組織では「ユネスコスクール委員会」やインターアクトクラブによる、外部団体との協働やネットワークを築く取り組みをする一方で、生徒会による「生理用品の無料設置運動」等、全校生徒に向けた校内生活でのSDGsへの積極的な取り組みなどが挙げられます。