2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

気候変動, エネルギー, 環境, 人権

朝日丘小学校は、ユネスコスクールに承認されて10年目を迎えた。「知る」「育む」「為す」を3つの柱に、生活科や総合的な学習の時間を中心にESDに取り組んできた。本年度は、人や社会、自然環境との関係性を認識し、「関わり」「つながり」を大切にした学習に重点を置いた。また、道徳教育では、三本柱「きらきら(全ての命をたいせつにしよう)」「ほかほか(思いやりの心をもとう)」「いきいき(夢や希望をもってよりよく生きよう)」を常に意識するようにしてきた。それらの中から、4学年の実践と全校で取り組んだ「ほかほか週間」について紹介する。

<R1.12.10 朝日丘のすてき発表会:1、2年>

<実践事例>
①4学年 総合的な学習の時間
「守ろう 伝えよう 私たちの宝物」 ~明るい未来のために~

昨年、3年生での総合的な学習の時間では、「氷見の宝物は何か」について考え、インターネット等で調べ活動を行った。子供たちからは、「ハンドボール」「定置網」「氷見の寒ブリ」等が挙げられたが、自分たちにとって身近にありすぎて、そのよさやすばらしさに目が向いていなかった。しかし、調べ活動を通して、そこに関わった人々の願いや苦労、努力に触れ、ふるさと氷見に対する興味・関心を高めるとともに、「氷見っていいな」などと、氷見への愛着がこもった言葉が聞かれるようになった。
そこで、4年生1学期の総合的な学習の時間では、自分の将来の夢について、考える学習を行った。例年であれば、この時期に「2分の1成人式」に参加し、氷見市立博物館等を見学していたが、今年は新型コロナウイルスの影響で実施されなかった。そのため、10歳になったことを実感できるように、そして、自分の夢に向かって新たな目標をもつことができるようにと願い、実践した。子供たちは、自分の夢を叶えるためにどんなことが必要なのか、どんなことに力を入れていけばよいのかを考えることで、今後の新たな目標を抱いたり、友達の夢を知る中で、共に夢を追って生きる大切さを感じたりしていた。これらの活動を通して、ふるさとや明るい未来に想いを馳せ、意欲的に活動に取り組もうとする子供を育てることができた。

②<ほかほか週間>
7月と9月に全校で、「ほかほか週間」に取り組んだ。期間中、各教室では、学年の発達段階に合わせて「ほかほか言葉」や「してもらってうれしい行為」等について、具体的に話し合い、思いやりのある言葉かけや態度を認め合うようにした。期間の終末に、子供たちは、カードで取組を振り返り、感想を記入した。また、数名の子供の感想を放送や掲示板で紹介して、全校の子供たちの意識を高め、継続できるように働きかけた。カードには、「〇〇さんは、いつも明るく、何かあったらすぐに話を聞いてくれる心強い味方です」「〇〇くんは、困ったことがあると『大丈夫?』と声をかけてくれます。とてもうれしいです」といった感想がみられ、自分を支えてくれている人の存在や思いやりの心の大切さに気付くことができた。

来年度の活動計画

ESDの視点で、これまでの教育活動を見直し、次の3つを重点として指導に生かしていく。
・自律心、判断力、責任感等の人間性を育む道徳教育を重視する。
・人や社会、自然環境との関係性を認識し、「関わり」「つながり」を大切にした学習や活動をあらゆる教育の場に位置付ける。
・教師と子供が、共にユネスコスクールとESD・SDGsの考え方を共有して活動を進めることで、主体的な態度を育てる。

学校の教育活動全体を通して、生活科や総合的な学習の時間を中心とした取組をESD・SDGsとつなげていくことで、ユネスコスクールの一員としての意識を高めていく。