2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 気候変動, エネルギー, 環境, 持続可能な生産と消費, 世界遺産・地域の文化財等

 本校は、緑豊かな高台にあり自然環境に恵まれ、学校教育に協力的な地域の方々との深いつながりに恵まれた学校である。また、市内の3校とともに海洋教育推進モデル校であり、海を通したESDとして、私たちの暮らしと海を中心に、環境保全や持続可能な社会の作り手を担う教育を行っている。
そこでESDを、学校の教育活動全体を通じて行うことで、豊かな人間性や社会性を育み、自然環境や地域を大切にする子どもたちを育てるものとし、持続可能な環境づくりや人間関係づくりにつながる力の育成を目標としている。
具体的には、海洋教育、福祉教育、地域遺産の学習を柱に、①地域の川や海に関わる活動、②地域のお年寄りや特別支援学校の人々との関わる活動、③校区の自然や文化遺産に関わる学習を展開した

   地域の川や海に関わる活動(SDGs14

 総合的な学習の時間を中心に「海洋教育」を教育課程に位置づけ、校区にある「野間川」を入り口に、3年生から6年生の総合的な学習の時間における4年間で,「海に親しむ」「海を知る」「海を守る」「海を利用する」の4つのキーワードを系統的・段階的に設定し,有明海の生物や自然環境を守るために、自分たちでできることを考え、実践し、地域に広げていく学習を行った。今年度は、森と海のつながりを調べ、3年生ではのりの養殖について調べのり漉き体験を行ったり、5年生では森への植樹が海を豊かにすることについて森林インストラクターと森に親しむ活動を行ったりして、川や海を守ることと自分たちの生活のつながりを更に明らかにしていった。

   地域のお年寄りや特別支援学校の人々との関わる活動(SDGs11

  校区にある大牟田特別支援学校との継続的で発展的な交流や、地域のお年寄りとの交流を教育課程に位置付け、関わりを通してそれぞれの交流相手のよさや、よりよい社会をつくっていくために自分たちにできることを考え実践していく学習を展開した。1,2年生は生活科を中心に校区内の施設について調べたり地域のお年寄りから昔のことを学んだりして、地域やお年寄りの知恵や経験のすばらしさを感得させた。3年生から6年生は総合的な学習の時間や学級活動で、支援学校の友だちとの交流をしたり、地域の高齢者と共に活動をしたりして、お互いに助け合い協力し合い、さらに住みよい地域や社会をつくり、共に生きていく実践的態度の育成を図った。

 

 ③ 校区の自然や文化遺産に関わる学習(SDGs15

本校は緑豊かな自然に囲まれた高台にあり、校庭にはたくさんの野鳥が訪れる。そのため、3年生では野鳥の会の講師を招き、校区に生息する野鳥を観察したり、環境との関わりを学んだりした。また、地域には世界遺産の宮原坑や眼鏡橋など、歴史的文化的な遺産がある。4年、6年生では先人の知恵や苦労や工夫を調べ、自分たちの生活とのつながりやこれからの自分たちの生活の在り方を考える学習を行った。

来年度の活動計画

 30年度に見直し、修正したESDのカリキュラムの充実と本校の特色を活かした森・川・海をつなぐデルタ型海洋教育(SDGs14)の推進を図るため、横断的な学習指導と交流学習を通した指導を行う。

 海洋教育では、対象学年を低学年までに広げ、海と自分たちの生活のつながりを考えることを通して、自然環境への関わり方を考える学習を展開する。

 また、地域とのつながり(SDGs11)の学習については、従来の交流や調査に加え、学んだことの発信の場の拡大や日常のつながりの強化を図る。