2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 減災・防災, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育, 貧困

本校は「豊かな人間性、社会性、創造性を備え、責任感に富み、ビジネスを通して社会の発展に寄与しようとする生徒の育成を目指す学校」をスクールミッションとして、グローバルな視野を持ち、積極的に情報発信のできる人材の育成を目指している。

今年度は、①国際理解教育に関わる活動、②地元企業との連携による食に関する活動に力を入れて活動してきた。

 

①国際理解教育に関わる活動

1年生の共生と商業の授業において、ソーシャルビジネス企業とのコラボレーション授業を実現した。

「私たちが世界にできることは何だろう?」というテーマを探求するため、フェアトレード商品の商品開発、輸入、販売を手掛ける団体「INSHUTI」と連携。代表の望月氏を講師に招いた講演を実施し、望月氏と共にアフリカの布(キテンゲ)を使用した商品開発に取り組んだ。商品開発を通して生徒は、社会の人々に望まれる物を生み出すということの難しさを学ぶとともに、アフリカの人たちの生活が豊かなものになるための活動に達成感を味わった。

また、望月氏を招いてルワンダの歴史や現在の様子、望月氏自身の活動についてお話いただいた。講演のあと、生徒代表による新商品のプレゼンテーション企画を実施。投票で優勝した「蜜蝋ラップ」については、商品化が決まった。商品を制作するのは、ルワンダの女性たち。現在、ルワンダで試作をスタートしている。

募金や寄付だけではない、対等につながりながらの途上国支援。生徒はソーシャルビジネスへの理解を深めることができた。また、ビジネスとはただお金を稼ぐことではなく、志の大切さを学ぶことができたのではないか。

 

②地元企業との連携による食に関する活動

「愛商フードビジネスプロジェクト」と称して、企業と連携してSDGsの視点で食とビジネスと結びつけるさまざまな活動をした。スマートフォンで注文から代金決済まで可能なスクールランチ「ペコフリー」を導入。ご飯の量やメニューについて意見をまとめて反映してもらうなど、食品ロスを減らす工夫をした。学校行事には、地元のキッチンカーを招へいして販売してもらった。事前に試食会を開くなど、生徒がメニューや価格を業者と共同企画した。また、昼放課にお菓子を購入できるよう、「スクールグリコ」という名称で企業向け置き菓子サービスを学校現場に導入した。いずれの活動も、高校生の好みを調査し企業に伝えることで、生徒自身の学校での食生活を充実させるとともに、処理すべきゴミを最小限に抑えたりするなど社会にもよい活動になることを意識して、積極的に取り組むことができた。また、名古屋名物のきしめんをチップスにして地元企業の「えいこく屋」のカレースパイスで味付けして商品化した「きしめんチップス」は、商業高校フードグランプリにおいて大賞を獲得した。食を通じて、地元企業との連携や環境問題、文化多様性など、多くの学びを得られた。

来年度の活動計画

今年度同様、外部からの講師を招いて様々な講話をしていただき生徒に考えさせるとともに、外部団体と商品開発等で情報発信をさせていきたい。ユネスコクラブの活動を軸としながら、授業、学年、特別活動など様々なカテゴリーにおいてユネスコスクールとして魅力ある活動に取り組みたい。