2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

平和, 人権, 福祉, 減災・防災, 世界遺産・地域の文化財等, 健康, 食育

本校では総合的な学習の時間で、平成29年度より、「まちづくり」を大きなテーマとして学習に取り組んでいる。自分たちが生まれ育ったまちを題材に「まちを知り、どのようなまちを目指し、そのためにどうしていけばいいのか?」という課題を設定して、「防災のまち」「福祉のまち」「海のまち」の3つの視点を柱に、「探求的な学習」を行った。課題発見と課題解決の機会を生徒に与えて、各テーマを追究させながら自らが生き方について考えさせ、自覚させる中で、思考力・判断力・表現力を伸ばすことをESDのねらいとしている。
①「防災のまち」に係わる活動
1年生は「防災のまち」をテーマに取り組んだ。海抜表示を効果的な位置に設置させるための調査活動行い、それを基に防災マップをつくり海抜表示設置場所の検討をさせた。活動させる中で試行錯誤をくり返し、より探究的で、より深い学習になるよう取り組ませた。特に今年度は、過去に取り付けられた海抜表示のメンテナンスや、標高について正確に調べるために測量技師の専門家を講師に招き取り組んでいる。
②「福祉のまち」に係わる活動
2年生は「福祉のまち」をテーマに取り組んだ。福祉施設での体験学習では、障害を持つ方々との交流に、はじめは戸惑う様子も見られたが、徐々に自ら進んでコミュニケーションを図ろうとする姿が見えてきた。スムーズに活動がはじめられるように、訪問前、障害支援センターの方を講師にお招きし、福祉について学習するとともに、訪問する施設を2日間に分け4カ所を訪問できるようにするなど、学習の機会をより多く設置することができた。
③「海のまち」に係わる活動
3年生は「海のまち」をテーマに取り組んだ。現在の唐桑から未来の唐桑にどのようにつなげていけばよいのかを考えるため、「食」「観光」「漁業」「コミュニティ」の4チームに分かれ、探求活動を行った。学習を通して、ふるさと唐桑の様々な魅力を再発見することができた。美しい自然、海山の幸、たくさんの伝統芸能があることを改めて知るとともに、自分たちのために時間を惜しまずご協力してくださる地域の優しさ・温かさも実感したようだ。

来年度の活動計画

「まちづくり」をテーマとした学習をはじめてまだ2年目なので、来年度も基本的な3つの柱はそのままに、それに工夫を加えた形で行いたいと考えている。ただし、生徒数の減少とそれに伴う教員数の減少が予想されることから、学年ごとの取組については検討が必要である。昨年まで,2学級あった各学年が,現在,1年生は1学級で,来年度は1,2年生が1学級となる。その後も生徒数は減少し続ける予定だ。そうなると,これまでのような学年ごとの取組が難しくなることも予想される。規模やコースの縮小や縦割り型学習を考えるなどの工夫が必要となる。
今年度から、地元の公民館にも協力をいただきながら取り組むなど、幼稚園・小学校・中学校を含めた地域全体での取組となっているので、連絡系統を密に、連携を強化し、さらに深い学習が行えるようにしたい。