2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境, 食育

 本校は,「心身ともにたくましく心豊かな真の地球市民の育成と,国際的・地球的視野から崇高な生命と地球を保全し,社会と人類の幸福に貢献することのできる児童の発達に寄与すること」をねらいとして,活動を行っている。

具体的には、①“暮らす”②“食べる”③“生きる”の観点に係わる学習を行った。各学級の取り組みは以下の通り。

① “暮らす”の観点に係わる学習

・身近にある様々な種類の紙と遊ぶ中で,和紙に出会った子どもたち。和紙について調べてみると,植物から和紙が作れることが分かった。和紙職人との関わりの中で,和紙作りに興味関心を持った子どもたちが,自分の手で楮(和紙の原料となる植物)を育て,「自分たちの和紙作り」に挑戦している。

② “食べる”の観点に係わる学習

・板あめ,まめ板(飴)作りを行ってきた。300年近くの歴史を誇る山屋さんの板あめに出会ったとき,麦芽糖が生み出す甘さや,口どけ感に惚れ込み,飴作りにチャレンジしたいと願った。昨年度見た目はや味は立派なまめ板に近づいたが,食感に課題が残った。今年度,昨年度の反省をもとに飴作りに取り組んだ。材料の分量や混ぜるタイミングや時間等話し合いながら,よりまめ板に近い飴を完成させることが出来た。

➂”生きる”に係わる学習

・蚕を育てた子どもたち。桑の葉を自ら集め,部屋を掃除したり,蚕の家を作ったりして,蚕のためを考えて毎日飼育してきた。大切に育ててきた蚕が繭を作ってから,なかなか蚕蛾として現れてこないことに疑問を抱き,繭に働きかけていった。念願の蚕蛾,そして卵との出会い。今度こそは,「蚕を一頭も死なせないように」と全員で願いを確認した。

・クラスで飼育している羊が,今年度は出産ラッシュで5月に2頭,6月に2頭生まれた。2回の出産に,幸運にも子どもたちは立ち会うことができ,生命誕生の神秘さや命についての畏敬の念を抱くことができた。生まれた小さな命のために,そして授乳する母羊のために,子どもたちは自分たちにできることを考え取り組んできた。

来年度の活動計画

・児童は,自然や生き物,環境のことに興味を持ち,主体的に取り組むことができているので,次年度も各学級での取り組みは継続したい。

・保護者や地域の方々にも理解・協力していただいている活動(エコキャップ集め,アルミ缶回収,リサイクルバザーなど)は次年度も継続する。

・新しい学習指導要領には,持続可能な社会の構築の観点が盛り込まれているので,ESDの考え方を念頭に置きながら教育を実施していきたい。(特に,社会科,理科,生活科,家庭科)