2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境, 国際理解, 福祉, 世界遺産・地域の文化財等, 健康

本校は、森本・八田・才田・大場小学校を統合し、昭和46年に現在の森本小学校として創設された。現在の学級数は21学級で、児童数は592名である。

校舎の近くには森下川や八田・三ヶ用水が流れており、多くの自然が残っている地域である。かつては、恵まれた自然を生かして、愛鳥モデル校に指定されていた。また、校区には広大な敷地の北部公園があり、学校行事や学習に利用するとともに地域の人々の憩いの場となっている。

平成25年度より、ユネスコスクールの認定を受け、福祉や伝統、環境、国際理解を主要テーマとして持続発展教育の実践に取り組んでいる。

① 福祉に係わる活動

4年生は,地域の特別支援学校の児童や老人ホームの方々と交流をした。事前にそれぞれの立場を考え、具体的にどのような関わり方をしたらよいかを理解して交流した。訪問当日、互いの違いを理解し、やさしく思いやりをもって接することができた。

② 伝統に係わる活動

3年生は,「森本のたからもの」をテーマに、郷土意識を育むことをねらいに学習を行ってきた。地域に古くから伝わる踊り「ハイヤサンカサ」についての学習をはじめ、地域に伝わる祭りについて、町別毎のグループで調べ活動を行った。その際、森本民謡保存会の方から実際に話を聞いたり、グループで地域の方に取材したりした。最後は、調べたことを新聞や紙芝居・ペープサート、実演という形でまとめ、発表会を行った。同じ森本地区でも、町会によって様々な祭りや伝統文化が存在することに、児童は興味をもって学び、自分達の住んでいる地域の良さや素晴らしさに気づくことができた。

③ 環境に係わる学習

5年生は,学校のまわりの自然環境や森下川の様子、森下川につながる河北潟の水質を観察することで、森本の環境を詳しく調べよう、大切にしたいという意欲を持った。その後、地域の方々の協力を得て、大場地区の希少動植物を調べた。昔と今の変化を知ったり、生き物が環境の指標となっているということを学んだりすることができた。本校区には、絶滅危惧種であるハッタミミズがあり,それらを観察、飼育することを通して、森本の希少な動植物について深く知り、それらを守っていくために自分たちが率先して環境によい生活をしていかなければならないという思いをもち、今の自分たちができることを考えることができた。また、学習したことを自分たちの生活と関連づけて授業参観で保護者の方、地域の方に伝えることができた。

④ 国際理解に係わる学習

中学校のALTが来校した際に、金箔、加賀毛針、和傘、加賀人形などの金沢に伝わる伝統産業について調べたことを英文スピーチに置き換え、英文で発表した。「This is KANAZAWA」として郷土への愛着を高め、異文化にも触れることができた。

来年度の活動計画

今年度の活動を基に振り返り,昨年度も金沢市立森本小学校学校教育課程の「総合的な学習の時間」のカリキュラムにユネスコスクールの活動を位置づけて行う。3年生は「森本の宝物」、4年生は「身近な人の生き方に触れよう」、5年生は「森本の環境を守ろう」、6年生は「見つめよう 身近な絆・世界との絆」の各テーマに取り組む。子どもが身近に感じている校区の学習から、金沢市、さらに世界へと視野が広がっていくように計画する。