2018年度活動報告
本年度の活動内容
生物多様性, 環境, 国際理解, 平和, 人権, 福祉, 持続可能な生産と消費, 世界遺産・地域の文化財等, 健康, 食育, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)
本校は、「わたしたちにもできる、だれもが暮らしやすい地域づくり」を活動テーマとして、ESDをこれからの社会に生きる者に欠かすことのできない考え方と捉え、身近な課題を発見し、自らその解決策を探り活動するというESDの実践を通してよりよい社会づくりに貢献しようとする態度と能力の育成を目標とした。
具体的には、国際理解・国際協力、食育を柱に、①貧困・国際協力に係わる活動、②グローバルシチズンシップに係わる教育、③食育に係わる学習、④地域の伝統文化に係わる学習を行った。
① 貧困・国際協力に係わる活動
世界各地には貧困や安全な水にアクセスできないことで困っている人々がたくさんいることを知らせ、全校で1円玉募金を実施した。4月から12月まで校内で募金活動をするだけでなく、文化祭では来場者にも協力を呼びかけた。寄せられた約2万円の募金は年末に日本赤十字社へ送金した。本年度は国内でも災害が多発したため、国内の被災地支援にも協力した。
② グローバルシチズンシップに係わる教育
1年団を中心に(株)ファーストリテイリングのCSR活動である「“届けよう、服のチカラ”プロジェクト」に参加した。本年度で5年目になる。文化祭で協力を呼びかけたり、市立図書館に回収箱を設置したりして約1,300点の子ども服を回収することができた。ニュース等では十分に理解できていなかった難民問題について考える機会になっただけでなく、海外に出かけなくても自分たちにでる協力活動があることを実感した。
③ 食育に係わる学習
総合学科食物系列では「地産地消」を意識して地元食材を活用したメニュー開発に取り組んでいる。また栄養バランスのとれた食事を提供することは健康的な生活にもつながると考えている。国際協力の一環として、本年度も、食物系列のランチ販売時にTable For Twoの活動にも協力した。1食あたり20円が開発途上国の給食支援に使われ、約2000食を届けることができた。また、地元特産の「酢」を使ったレシピを考案し、料理教室などを開いて健康的な食生活を提案した。
④ 地域の伝統文化に係わる学習
白身魚のすり身を使った練り物は、以前は本地域の特産品であった。しかし近年では消費者離れが進み、たくさんあった練り物工場も激減した。そこで、まず地域特産品であることを知らせるために、地元企業と協力して若者でも食べやすいように練り物を使ったドーナツを作り、文化祭で販売し好評を博した。生徒が発信することにより、地域の特産品は貴重な地域の文化であることを再認識することができた。
来年度の活動計画
ESDやSDGsについて生徒が調べ、地域に発信する活動を継続する。また、より広く発信できる方法を工夫する。
「持続可能な地域づくり」を目指して取り組んでいるプロジェクト活動(「総合的な学習の時間」の取組)の内容の充実を図る。そのためにも、校外の様々な団体との協働の可能性を探る。
キャッシュレス化が進むにつれて従来の募金方法を続けることが難しくなってきている。活動継続のためにも新たな方法を探す。