2018年度活動報告
本年度の活動内容
エネルギー, 国際理解, 平和, 人権, 福祉, 持続可能な生産と消費, 世界遺産・地域の文化財等, 健康, 食育
当校は「ホールスクールアプローチで育む 自分を大切に ひとを大切に 未来を大切にできる生徒の育成」を研究テーマに、地域に「アクション」を起こせる生徒を育成することを目標とし、「総合的な学習の時間」を軸にESDの実践を行った。実践を通して、「多面的、総合的に考える力」、「他者と協力する態度」、「進んで参加する態度」の3つの資質・能力の向上を目標とした。
具体的な取組として、主に、①「総合的な学習の時間」を軸としたESDの取組、②ESDカレンダーの作成があげられる。
① 「総合的な学習の時間」を軸としたESDの取組
ア.第1学年の取組
「Neyagawa Action Plan~私たちだからできるSDGs~」をテーマに、ESDに取り組んだ。1学期には、世界で取り組まれているSDGsの調べ学習を行い、2学期にはそれらを元に、自分たちだからこそできるSDGs達成のための活動をグループで考え、ポスターにまとめ、プレゼンテーションコンテストを行った。その際、専門家や地域の人を招き、自分たちの取組内容に関して、アドバイスをもらうなど、交流を行った。また音楽科の教員と生徒が「41期生オリジナルESDソング」を作成し、学習発表会で披露した。
イ.第2学年の取組
「地域の魅力を発信しよう 2018」をテーマに、SDGs8「働きがいも経済成長も」とSDGs11「住み続けられるまちづくりを」の視点でESDを行った。1学期には、職業講話を事前学習として行い、その後、地元の事業所にて職業体験を行った。さらに理解を深めるため、グループごとに地域の事業所へ、インタビューへ出向き、事業所の魅力やSDGs達成のための取組を取材した。それらを元に、劇やポスターなどの多様な形式でPR活動を行った。また「つまようじアート」で巨大SDGsパネルを作成し、学習発表会にて展示した。
ウ.第3学年の取組
「わさびの魅力をアピールしよう~WASABI DE ESD~」をテーマに、各教科の視点からわさびの魅力を見直し、それらを教科の学びとして発信することを目標に取り組んだ。修学旅行では、わさび農園を訪れ、わさびの生態や栽培方法、またその文化的価値を学習した。それらをもとに、夏休みの課題として、わさびをテーマに自分の選んだ教科の視点から調べ学習を行った。2学期には生徒が主体的にそれらの情報をもとに、グループごとに調べた内容を交流し、脚本を作成し、学習発表会にて劇として発表した。
② ESDカレンダー作成
「総合的な学習の時間」を軸に、ESDカレンダーを作成した。「総合的な学習の時間」の指導計画を見直し、本校の目指す生徒像に照らし合わせ、どのESDのテーマ、SDGs、そして資質・能力を向上すべきかを整理した。また他教科等の単元をカテゴリー(「環境学習」など)ごとに分類し、「総合的な学習の時間」と他教科等との関連付けを行い、ESDの全体像を可視化した。
来年度の活動計画
【機能的なESDカレンダーの作成】
本校の作成したESDカレンダーのカテゴリーと共に、より具体的な達成目標としてSDGsをカレンダーに組み込み、より具体的にそれぞれの教科等の単元が何をゴールとしているかを明確にし、活用しやすいカレンダーを目指す。また、各教科等が、総合的な学習の時間の内容にどのように貢献できるかを整理し、それぞれの単元目標を追加するなど、教科横断の視点をより明確にしたESDカレンダーの作成を目指したい。
【多角的な評価方法の実施】
他教科で学んだことを「総合的な学習の時間」内のESD の学習に活用する際、共通のワークシートや枠組みで作成し、それをファイルに綴じるなど、実際に形として残るポートフォリオを作成する必要がある。生徒のアンケート結果分析による量的変容の分析だけでなく、通時的に能力・態度の変容を読み取れる質的変容を評価する方法を確立をしていきたい。
【SDGsを活用した学年間の縦のつながりを意識したカリキュラム作り】
同学年内の教科の取組の関連性と共に、3年間を見通してより大きなスパイラルで「総合的な学習の時間」においてESDを推進するにあたって、3年間のルーブリックを作成し、その相互性を検討し、カリキュラムの精度を上げていく必要がある。また各教科等でSDGsを活用した授業を実践して行きたい。