2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

国際理解, 平和, 人権, 減災・防災

本校は,相互理解の精神を育む共生教育を活動のテーマとして,EDSを生活のなかから課題を見つけ,多面的・総合的に考えながら解決し,自己を見つめていくものととらえ,ESDの実践を通して,多面的・総合的に考える力とコミュニケーションを行う力の育成を目標とした。

具体的には,防災に係わる活動,平和・人権に係わる活動,国際理解に係わる活動を行った。

① 防災に係わる活動

 4年 社会科

「災害から生命を守りたい! -防災・減災に取り組む人々の願い-」

    被災地の方や防災に取り組む方から話を聞いた子どもたちは,どうして岡崎市は防災倉庫に十分な食料を用意しないのかという問題意識をもち,追究を始めた。防災課への聞き取りをしたり,市民の意識や実態を調べたりして一人一人が自分の考えをもったところでかかわり合いを行った。かかわり合いを終え,災の抱える課題や防災のあり方にまで目を向けた子どもたち。さらに防災課への提案や市民への聞き取りを行いながら,市民の意識を高めたり,市民の理解を図ったりするとともに,市民同士の協力の必要性に気づいた。単元を通して,これからの防災のあり方に対する見方や考え方を拡げた子どもたちは,朝市に訪れている地域住民に手作り防災マップを配付するなど,社会の一員として行動しようとする姿を見せたのである。

② 平和・人権に係わる活動(本校では「共生教育」として行っている)

2年 くすのき学習

「いっしょにかくって楽しいね すてきがいっぱいあるんだね

-ふとくさんとふぞくっ子の絵の具遊び-」

 附特のペアと絵の具遊び交流を行った子どもたちは,もっと絵の具遊びをしたい,附特のペアと仲よくなりたいという思いや願いを抱くようになり,自分の好きな色を使って楽しんだり,手や足を使ったり,ローラーやスタンプを使ったりして交流を楽しんだ。しかし,附特のペアと活動をするなかで,子どもたちは思い通りにならない場面や,指示や依頼が通じず自分たちの考えている絵にならなかったという経験をした。そこで,子どもたちは,ペアだけでなく自分自身も楽しく絵の具遊び交流をするためにはどうしたらよいのかと考えるようになった。学級での話し合いを通して絵の具遊びの活動を見直すなかで,ペアのことを考えて活動することができるようになった自分の成長をも感じ,今後も様々な人々とともに活動していこうとする気持ちを高めていった。

③ 国際理解に係わる活動

ボールステイト大学バリス校との交流

 本校が交流事業を行っているバリス校は,愛知教育大学の姉妹提携しているアメリカインディアナ州にあるボールステイト大学の附属学校である。10回目となる今回の訪米には抽選で5・6年生の各10名が交流訪問の小さな親善大使として選ばれた。実際の交流活動では,代表児童は,幼稚園児から中学生まで多くのバリスの子と交流した。なんとか自分の考えや思いを伝えようと四苦八苦する姿,言葉の壁を越えともに夢中になって遊ぶ姿,折り紙など日本の遊びを寄り添いながら伝える姿など,日に日に積極的になる様子が見られた。バリスの子も,日本語で話しかけてくることが増えた。お互いにもっと知りたいという想いをもち,自然にふれあうことができるようになった。両校の友情が深まるよい交流となった。

来年度の活動計画

平成31年度についても,相互理解の精神を育む「共生教育」を活動のテーマとして,生活のなかから課題を見つけ,多面的・総合的に考えながら解決し,自己を見つめていく子どもの育成をめざしていく。
 また,附属岡崎中学校・附属特別支援学校との連携を強化し,授業での交流,農園での共同作業,放課の自由交流,学校行事での交流を考えている。教職員については,研修や研究で交流を行う。保護者は,学校行事や父母教師会での交流を行う。