2018年度活動報告
本年度の活動内容
環境, 国際理解, 貧困, エコパーク, その他の関連分野
当校は、「進修実践」を学校理念として、ESDを自ら学び自ら考える態度を育成するものと捉え、ESDの実践を通して自主・自立の精神とコミュニケーションの力の育成を目標とした。
具体的には、ボランティア、地域の自然環境の保全、国際理解を柱に、①フードバンク・ボランティアに係わる活動、②櫛形山の環境調査に係わる教育、③米国を知る研修に係わる学習、④インドネシア研修に係わる学習を行った。
①フードバンク・ボランティアに係わる活動 7月後半及び11月~1月の2期にわたりフードドライブ活動を実施した。子どもの貧困が地域の大きな社会問題となっている現状を知り、地域の子ども達の笑顔に繋がることを願って食料品の回収に取り組んだ。また、この活動を通して感じたことを昨年度2年生の生徒1名が第33回高校ユネスコ主張大会(第38回山梨県高等学校芸術文化祭ユネスコ部門)に出場し、「経済事情における食糧問題―食べることは生きること-」という演題のもと、学校でのフードドライブの活動を通し感じたことや考えたことについてスピーチをし、見事芸術祭賞を受賞した。それを受けて、今年度の第42回全国高等学校総合文化祭長野大会に山梨県代表として出場した。 本校では、生徒全員が「ユネスコ協会ESDパスポート」を携帯し、地域の課題を解決するためのボランティア活動に参加することを促進し、大人とともに課題を主体的に捉え、解決のために自ら考え、行動する機会を提供している。今年度は3年生1名が30ボランを達成し、ボランティア活動認定証の交付を受け、さらに12月に行われた「ESD活動報告会」にて体験発表をした。その生徒は音楽ボランティアとして、高齢者福祉施設などを訪問し、利用者を楽しませた。また、プログラムにおいても、聴衆の反応を考え、季節の歌を取り入れるなどの工夫を凝らした。このボランティア活動を通して、音楽の力を実感し、これからもこの経験を生かして努力していきたいと語った。
②櫛形山の環境調査 「櫛形山の環境調査」・・・白根高校と合同で櫛形山トレッキングコース周辺の植生調査を行った。外部指導者にご指導頂きながら櫛形山に設置した調査区画の植物の数を計測した。また、調査結果をまとめ、サイエンスフェスタと南アルプスユネスコエコパーク活動報告会で発表した。以上の経験を通して、協働力、科学的思考力、表現力が身についた。
③米国を知る研修に係わる学習 平成31年3月10日(日)~16日(土)の日程で、姉妹校であるアメリカ合衆国アイオワ州デモイン市セントラルアカデミー校にて授業に参加し、ホームステイを行った。今年度の参加者は16名(男子8名、女子8名)であり、課題研究の成果をパワーポイントまたはポスターを使用し、英語で発表し、姉妹校生徒・保護者・職員と意見交換を行った。また、事前準備プログラムとして、海外研修に向け、コミュニケーション(英語運用)能力向上・異文化理解推進・グローバルな視点の構築を目的とし、「米国を知る」ための様々なプロジェクトを行った。 (a)米国研修セミナー「米国を知る」(米国研修参加者やその他希望者) ・「アメリカの歴史と文学–アメリカロマン派文学を中心に–」:立正大学長 齊藤昇先生 ・「米国を知る」1:日常生活の英会話も取り入れ、米国の社会、歴史、地理、文化等について学ぶ。 ・「『お好み焼き』を供す」:お好み焼きの作り方をホームステイ先にて英語で披露する。 ・国際交流の日「各国の文化をまとめ発表する」ペルー、メキシコ、米国出身のALTからそれぞれの文化を学び、まとめ、英語で発表した。 ・「日本文化・研究成果発表」:日本文化および課題研究を英語でグループに分かれ、英語で発表した。 ・「効果的なプレゼンテーションの仕方」日大理工学部准教授リチャード・キャラカー先生 (b)本校英語科教員とALT(米国)による昼休み英会話(米国研修参加者)実施全10回 ④インドネシア研修に係わる学習 ユネスコ協会連盟主催の第8回ESD国際交流プログラムに昨年度2年生の生徒1名が参加者に選ばれ、平成30年3月下旬にインドネシアに派遣された。事前学習・プログラムにおいて、各校のESDの取り組みを英語で発表し、事前に調べた課題テーマについて、現地高校生とディスカッションを行った。また、帰国後、校内で4月28日(土)に帰国報告会を行った。今回の研修先であるインドネシアでは、ESD推進大学として世界的に高名なガジャマダ大学が、ジョグジャカルタ市内でコミュニティと協働して行っているESDの優良事例の視察や、現地のユネスコスクールとの交流、世界遺産ボロブドゥル寺院遺跡群の見学などを通して、日頃なかなか触れることのできない海外の実情を学び知見を広げてきた。その成果を報告することで、ユネスコスクールとしての活動やESDの意義に対する全校生徒の理解を深め、今後の積極的な参加につなげていくことを目的とした。 |
来年度の活動計画
平成30年度と同様に、ボランティア、地域の自然環境の保全、国際理解を柱に、①フードバンク・ボランティアに係わる活動、②櫛形山の環境調査・ホタルの放流に係わる教育、③米国を知る研修に係わる学習、を行う予定である。
5月 ホタルの養殖と研究 7月 フードバンク 櫛形山研修 10月 スポーツボランティア 11月 「米国を知る」事前研修(~2月) フードバンク(~12月) 3月 米国研修 ホタルの放流 |