2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

世界遺産・地域の文化財等

当校は、「学ぶ力を身につけ、国際社会に生きる児童生徒の育成」をテーマとし、多様性が増した国際社会、国際都市名古屋で、友達や周りの人の考えを尊重し、考慮に入れつつ、身につけた知識や技能を活用し、自らの力で課題や変化に対応する児童生徒の育成を目標に掲げている。
 教育活動の推進においては、地域の伝統文化・郷土文化に触れる体験を積極的に取り入れた「郷土学習の推進」、他国の文化に触れる中で人権意識を高める学習の場の設定する「心の教育の推進」、多文化にふれる交流を積極的に取り入れた「国際教育の推進」、話し合い活動を積極的に取り入れ、仲間の意見を聞き考え意見し合える授業づくりを行う「教科学習の充実」を4本の柱としている。
○ 本年度の取り組み ~地域の伝統文化にかかわる学習~
 学区にはお囃子とともに山車が練り歩く200年以上引き継がれている伝統的なお祭りがある。そのお祭りの歴史や文化についての学習を行った。
 祭りには、二福神車、唐子車、紅葉狩車といった、3台の山車が出る。そのうちの2台を校内に保存しており、学区の伝統文化と触れあう機会に恵まれている。また、山車にはそれぞれ、絡繰り人形が備え付けられており、お囃子の音楽に合わせ披露される。その伝統文化に触れあうため、本校にお祭りを継承している方達を招き、お囃子体験をさせてもらったり、山車について学ぶ機会を設けたりしている。
 1学期には、お囃子の体験として、演奏に使用する和楽器を実際に吹いたりならしたりする体験活動を行った。また、2学期には、学区に出て、山車や山車の上で披露される絡繰り人形について体験活動をするとともに、祭りに携わっている保存会の方が、人手不足によって後継者不足に困っている現状や継承の難しさを学ぶことができた。

来年度の活動計画

 平成30年度の実践の成果と課題、児童生徒の実態をふまえながら、活動計画を作成する。地域の方による授業や講演は、児童生徒、保護者、教職員に大変好評であり、ESDの推進にあたっても効果的であると考えられるため、積極的に活動していく。
 本年度は、学年ごとで、「山車や絡繰り人形の歴史を知る(1年)」「現在の現状を知る(2年)」「自分がどのように地域の中で関わっていくのかを考える(3年)」というねらいのもと明確なねらいを定めたことで、生徒は地域の伝統的文化への理解が深まった。3年生では、伝統を継承していくことの大切さと難しさを感じ、文化の継承することの重みを感じたり、次は自分達が支えようという気持ちをもったりした生徒も見られた。
 保存会の方との連携も年々親密になってきているので、来年度も、1学期「お囃子体験」、2学期「山車・絡繰り人形学習」を行っていきたい。