2018年度活動報告
本年度の活動内容
環境, 国際理解, 福祉, 減災・防災, 世界遺産・地域の文化財等, 健康, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)
当校は,学校経営方針として,「郷土『大鷹沢』そして『白石市』のすばらしさを知り,美しい郷土を愛し,笑顔あふれる希望の街を創造する人材の育成」を掲げ,伝統文化を大切にしながらも,グローバル社会を生き抜く児童を育てることを目標にしている。
主な教育活動に,地域に根ざす教材「団七踊り」を継承すること,また,6年生を中心とした,「届け!服の力プロジェクト」に参加し国際貢献を果たそうとすること,この2点の活動を中心に奉仕の精神で活動を展開してきた。
ここでは,団七踊りの継承を通じて行った教育活動について紹介する。学年別の内容は,「わたしたちのすむ町とつながる」(3年生),「さまざまな人とつながる」(4年生),「日本のものづくり」(5年生),「ふるさとに生きる」(6年生)をテーマに,①係わる活動,②係わる教育,③係わる学習,④係わる学習を意識して活動を行ってきた。
① 発達段階に応じた団七踊りについての学習
【白石噺に関する調べ学習】(3年生)
白石,そして,大鷹沢地区に伝承され,歌舞伎にも演じられている「白石噺」について,ルーツや伝承の 概要について,地区民に聞き取りをしたり,実地体験(千枚田に出かけての田植えや稲刈り)をしたりして,調べたことを紙芝居にまとめていく学習を行った。
【6年生からの伝承】(4年生)
3年生での学習を通して,団七踊りへの興味を持たせ,4年生での踊りの継承活動へつなげていった。4年生では,5・6年生等が行う団七踊りの発表を見ることを通じて,継承への意欲付けの高揚を図った。また,発表の際訪れる地区民について知ることで,地区の一員としての意識付けも行った。
【踊りの技術向上】(5年生)
5年生では,6年生と踊る活動を通じて,6年生をまねることや6年生から教わることにより,4年生時よりも踊りが上達した。
【白石噺に関する習熟】(6年生)
6年生では,踊りの完成を目指すこともさることながら,3年生からの学習を通して温めてきた,踊りにつながる「白石噺」について,説明したり,まとめたり,発表することを通して,団七踊りを総合的に理解する活動を行った。また,下学年にそれを見せることで,踊りの伝承や話の継承が今後も持続していくことができるように意識しながら,最後は「団七踊り引き継ぎ式」を行うことで役割を果たすようにしていった。
② 地域連携を意識した教育
今年度も,白石市の「民謡民舞保存会」の協力を得,公開研究会の児童アトラクションとして「生歌と生伴奏」を披露してもらい,子ども達の継承意識向上へと一役買ってもらった。
また,引き継ぎ式にも参加していただき,講評をいただくことによって,下学年は踊りを大切にしていこうとする気持ちをさらに高める効果があった。
来年度の活動計画
平成31年度は,東日本大震災被災地として,風化が叫ばれる防災教育の強化に取り組みたいと考える。該当学年としては,5年生である。5年生の総合的な学習において,昨年度から行っている宮城県赤十字社との連携学習をさらに進め,防災プログラムの構築と,対話を生かした話合い活動により,防災意識の向上を目指して学習活動を進めていきたい。