公益財団法人ユネスコ・アジア文化センター(ACCU)では、ESD(持続可能な開発のための教育)に取り組む全国各地の学校教員および有識者の参加を得て、2019年度よりSDGs時代の教育のあり方を議論してきました。この3年間の歩みは、「持続可能な社会の創り手を育む教育」の本質に真摯に向き合う参加教員らの想いを結集し、一貫して子どもたち、そして教員や学校の「変容」と「エンパワメント」を軸に進むこととなりました。
今年度3年目は、前年度の議論を通して見えてきた児童生徒の変容を捉え、促すために適した評価の形を、教員らのアクションリサーチをふまえてモデル手法として提示することに挑戦しました。事業の性質上、今回は単元・学期ごとの検証も可能な児童生徒への評価に重点を置き、発達段階に応じた評価方法や内容を提示できるよう、小中高の部会に分かれて取り組みました。なお、年度単位での検証が必要となる学校・教員評価については、手法開発に先立つ基盤の議論を深めることを重視しました。
ここで示した評価手法はあくまで一例にすぎず、各学校の事情や教員の立場によってはそのまま適用することが難しい場合もあるでしょう。しかし、学校教員自らが目指すべき評価のあり方を模索し、実践知に基づいてこれらを作り上げたことの意義は、そのようなジレンマも含め徹底して現場目線で具体的な形にしてきた点にあります。本事業の成果が皆さまの教育活動の一助になれば幸いです。
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