創価大学 教育学部・教職大学院
SOKA University
Faculty of Education & Graduate School of Teacher Education

担当者:鈴木将史
住所:東京都八王子市丹木町1-236
TEL:042-691-9494
URL: 
https://www.soka.ac.jp/education/
 

【ユネスコスクール支援内容】


1. ASPUnivNet加盟への経緯
 創価大学教育学部・教職大学院は、20187月に新たにASPUnivNetに加盟しました。ユネスコスクールは全国に1,000校以上ありますが、東京都の北西部・地域には数えるほどしかありません。そこで創価大学は、地元八王子を含むこの地域のユネスコスクール活動を支援するために、教育学部・教職大学院合同で支援プロジェクトを立ち上げました。
 まずは、地元八王子市の教育委員会に協力を仰ぎ、同年12月に行われた小学校校長会および中学校校長会において、ユネスコスクール支援内容に関する説明を行いました。すでにいくつかの学校が強い関心を示し、加盟申請に向けて検討を始めています。また、近隣の教育委員会を順次訪問し、本活動の趣旨を説明しています。今後は本学同様、東京の市部にあるユネスコスクール支援大学と連携し、主に北西部の16市町村にある学校がユネスコスクールの認定を受けるための支援を進めていきます。

※支援対象市町村(50音順):昭島市・あきる野市・青梅市・奥多摩町・小平市・立川市・八王子市・羽村市・東村山市・東大和市・日野市・日の出町・檜原村・福生市・武蔵村山市・瑞穂町

2. 支援体制の充実
 より良いユネスコスクール支援には、支援する側の研鑽が必要です。創価大学では支援プロジェクトに直接携わる8名の教員が中心になり、学内の教職員及び学生向けにユネスコスクールの活動について勉強会を開いています。2018年度は10月に玉川大学教育学部の小林亮先生をお招きし、ユネスコスクールの意義や支援の方法について学びました。講演は、広く学外の皆様にもご覧いただけるように「教育学論集(第71号)」(発行:創価大学教育学部・教職大学院)に採録されています。

3. 主な支援活動の紹介(2019年度)
①八王子市内中学校にて「SDGs出張授業」(2019年6月)
 本学学生、教育学部・教職大学院の教員が6月12日、八王子市立別所中学校体育館にて、同校の全校生徒を対象とした「SDGs出張授業」を行いました。
 冒頭、本学教職大学院の三津村正和准教授より、国連が取り組むSDGsの概略説明がありました。SDGsが掲げる理念や目的、また同校が全校をあげて取り組む人や環境への配慮をした消費者行動の「エシカル消費」活動について、SDGsとの関連、今後の展望が語られました。続いて、本学副学長補兼教育学部長の鈴木将史教授より、本学教員が中心となって取り組む国際協力プロジェクト「PLANE3T」の説明がありました。持続可能な循環型社会の構築へ向けたエチオピアにおける植物プランクトン生産の共同事業の紹介がありました。その後、教職大学院の宮崎猛教授研究室の学生がSDGsの達成に向けた取り組みとして実施したSAGE(Student for the Advancement of Global Entrepreneurship)の活動をプレゼンテーションしました。「高校生が社会を変える」とのテーマのもと開催された「SAGE JAPAN CUP」において、SDGsの達成目標と関連させながらアイデア溢れる被災者支援の提案を行った高校生らの活動を映像で紹介。SDGsを自分事として捉えながら、問題解決能力やチャレンジ精神を涵養することの重要性を指摘しました。
 最後に挨拶に立った同校生徒会代表の女子生徒からは、授業の感想を述べられるとともに、「私たちが未来を変えていきます!」との力強い言葉が寄せられました。

②八王子市内中学校生徒会代表6名が本学で「SDGsツアー」を体験(2019年6月)
 創価大学ユネスコ・スクールプロジェクトの一環で、ユネスコスクールへの申請をサポートしている八王子市立別所中学校の生徒会の代表6名が6月29日に来学し、SDGsについて学び、考える「SDGsツアー」を体験しました。これは、同校の要望により実現したもので、生徒がSDGsについて考えたり、学生の取り組みなどを学んだりすることを通じて、ユネスコスクールに向けた自校での取り組みについて考える機会を提供することを目的に開催されました。
 はじめに、中央教育棟のラーニング・コモンズSPACeで鈴木将史教育学部長、吉川成司教職大学院研究科長と懇談し、「SDGsは達成できるのか」「日本が取り組むべき項目は何か」などの質問が寄せられました。終了後、ラーニング・コモンズの中にある日本人学生や外国人学生が語学力を磨く施設などを見学。続いて、創価大学がUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)と協定を結んでいる「難民高等教育プログラム」で入学したミャンマー出身の学生との懇談会を行いました。
 その後、経済学部・西浦昭雄ゼミの「TEAM Clarus」(チーム・クラルス)の学生2名が、昨年開催された「ユヌス&ユースソーシャルビジネスデザインコンテスト2018」においてNTT西日本賞を受賞したビジネスプラン「花火大会におけるポイ捨て問題の課題解決」についてプレゼンテーションしました。このビジネスプランは、今年も埼玉県鴻巣市で開催される「こうのす花火大会」での導入も決まっており、課題解決に向けたプロジェクトの立案やリサーチ、企画等について説明。このプロジェクトは、SDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」、目標12「つくる責任、つかう責任」、目標14「海の豊かさを守ろう」へ貢献する取り組みです。引き続き、学生との懇談会を開催し、活発な意見交換が行われました。参加した生徒から次のような感想が寄せられました。
  • 「現在、学校で取り組んでいるエシカル消費の活動に、自信を持つことができました。また、自分たちが行動しなければ少しも世界は変わらないことを感じました。」
  • 「これまで自分に何ができるかわからず悩んでいたのですが、今日、いろんな話しを聞かせてもらい、今すぐにでもこの社会を、持続可能な社会にするために自分にできることをやりたいと思いました。」
  • 「SDGsの問題を解決するのは難しいと思っていましたが、全部をやろうとするのではなく、自分にできる何か一つの課題について「スペシャリスト」になり、自身の周りに伝えていきたいと感じました。」
  • 「今身近に起きている問題とかを解決していくことが、持続可能な目標につながっていくんだと思いました。」
  • 「ネガティブな面から直していこうとするだけじゃなくて、自分たちができることを探して仲間を増やしていこうというポジティブな面からも活動できるんだなと感じました。」
  • 「やっぱり中学生以外の大学生の視点が入ることで考え方が変わったりしたので、すごく貴重な時間だったなと思います。」
4. 教職大学院・教育学部合同フォーラム「SDGsを支える教育を考えるーユネスコスクール支援における大学の役割ー」(2019年9月)を開催
 第5回目となる「教職大学院・教育学部合同フォーラム」が9月21日、本学教育学部棟にて開催され、約100名の参加者が集いました。
 午前中の分科会では4つのテーマでディスカッションを行い、「教師教育と国際交流」の分科会では、中国・台湾から7名の現職教員が参加し、中国・台湾と日本の教師教育等について議論しました。
午後は本学田中副学長からの挨拶の後、文科省国際統括官付国際戦略企画官の大杉住子氏が「新しい学習指導要領とESD:持続可能な社会の創り手を育てる教育を考える」と題して講演、新学習指導要領前文に新たに加えられた「持続可能な社会の創り手」という言葉が示す、テストだけでは捉えられない資質・能力に対して、ESDやSDGsが果たす役割について語られました。続いて宮城教育大学市瀬智紀教授より「ユネスコスクールとしての大学の取組:宮城教育大学の実践から」と題する講演が行われ、長年にわたるユネスコスクール活動を通して、ESDが小中高等学校教育に対して持つ利点、さらに推進する大学にとっての意義について強調されました。参加者の声を紹介します。
  • 「教育的視点からSDGsを深める機会はあまり無かったので、自身の視野を広げる意味でもとても良かったです。分科会では海外の教員も日本と同じく心血を注いでいる姿を見て感動しました。」(創価大学1年生)
  • 「ユネスコスクールの存在意義がよく理解できました。私の所属校でも推進拠点校になれるよう校長に具申したいと思います。」(東京都小学校副校長)
5. 「ユネスコスクール関東ブロック大会(2019年10月5日、於:玉川大学)」において、平和・人権に関する分科会(「演劇で『平和のとりで』を築くー演劇を用いたいじめ防止の取組みから、ユネスコ憲章の理念に迫るー」)を運営
 本分科会では、影絵劇を用いた小学校高学年におけるいじめ防止の取り組み事例から、ユネスコ憲章前文に謳われている平和の精神を、いかにして日々の教育実践において具現していくのか、その重要性と難しさを参加者と共に考えた。
 事例の特長である演劇は、一人一人の心に「平和のとりで」を築き、「誰一人取り残さない」学校を作るための「勇気」と「想像力」を育む強力な教育手法である。まず、多くのいじめ被害の実例に基づくシナリオを指導者側が提示して、子どもたちの共感性を喚起し、我がこととして対応を考える構えを作る。次に、子どもたち自身がグループ(ペア)でシナリオの続きを考えるように促す。その際、安易な対応で済ませないように作成支援者(ボランティア学生)が介入を行う。そして、実際に作ったシナリオを実演させ、自分たちが描いた様々な対応とその結末について、改めてクラス全体で吟味し合う。こうした各段階について、話題提供者の解説を受けて参加者間で意見・感想の交流を重ねた。
 事前準備や配当時間など現実的な制約はあるものの、影絵を使ってシミュレートすることで、子どもたちの中で様々なアクションプランが検討される教育効果に対し、参加者から期待が寄せられた。
 

【主なESD活動の紹介】


1. 日本ESD学会・手島副会長を講師に迎え「ESD勉強会(学校におけるESDのすすめ方)」(2019年6月)を実施
創価大学ユネスコスクール・プロジェクトが主催したESD勉強会が6月26日に本学教育学部棟で行われました。「学校におけるESDのすすめ方」とのテーマのもと、本学の教職員・学生の他、八王子市内の小中学校の校長や教諭ら約50名が参加しました。
勉強会では、日本や世界がどのように変化してきたか参加者と共に確認し、より良い社会を実現するために学校教育のあり方を議論しました。学習指導要領を読み解き、持続可能な開発を実現する教育について、これまでの現場での実践例を紹介しつつ、「持続可能な開発の教育は、子どもたちの『学びに火をつける』ことが重要です。そのためには、環境教育、多文化理解、人権教育といった視点を持って、従来の分断的な教科の発想から飛躍し、横断的に繋いで、深い学びを創ることです。そして、伝え合う場を通じて、子どもたちが自ら学びの楽しさに気が付けるようにすることです」と語りました。参加者からは次のような声が寄せられまた。
  • 「まだ現場に出たことはありませんが、本日学んだESDカレンダー等を参考にカリキュラムマネジメントや総合的な学習の時間等について勉強していきます。」(本学教職大学院生)
  • 「ESDをどのように行えば良いのか、形式で考えていくのではなく、まず、自分にできるところからやってみるという事が大切なのだと思いました。持続可能な社会を生きていく子どもたちに少しでも種をまいていけるよう頑張ります。」(中学校教諭)
2. 教育学部・教職大学院がユネスコスクールに加盟申請(2019年7月)
 
本学には1971年の創立以来、平和教育、人権教育、環境教育、開発教育の4つの分野にわたって世界市民育成を行ってきた伝統があります。現在は、2021年の創立50周年を目指し、SDGs推進に向けて全学で力を注いでいます。今後、1年間のチャレンジ期間を経て、2020年7月の正式登録を目指します。

【参考】本学のSDGsの取り組みは、オフィシャル広報誌『SUN(第99号)』をご覧ください。
https://www.soka.ac.jp/assets/static/special/SUN/sun_99/index.html

3. ESD関連学内活動の掌握
 創価大学では教職員だけでなく、多くの学生団体がSDGsを意識した活動を行っています。昨年度だけでも、経営学部、経済学部、教育学部、理工学部、看護学部、学生自治会の各学部、団体において、SDGs達成に向けた活動やプロジェクトが20ほど取り組まれています。今後は、こうした学内リソースを一覧にし、対象地域下にある小学校、中学校、高校に積極的に紹介することで、ユネスコスクール活動の支援に役立てていきます。

【過去のESD活動 AECHIVES】
〇ユネスコスクール支援プロジェクト開始記念講演会を開催(2018年11月23日)

https://www.soka.ac.jp/news/2018/12/3560/
 

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