ユネスコスクール支援内容
1.野外活動支援
コロナ禍による行動規制もしだいにゆるめられ、今年度は奈良市立飛鳥小学校あすかばんど、奈良市立済美小学校、奈良市立ならやま小学校、奈良市立都跡小学校、奈良市立伏見小学校の計5校の野外活動支援に取り組みました。野外活動は、自然環境に親しむと共に友達とのふれあいも多く、かつ全ての活動が基本ボランティアですので、ESDで育てたい価値観のすべてがギュッとつまっています。フィールドワークや飯盒炊爨、キャンプファイヤーなど、思い出に残る活動のお手伝いをしながら、先生方の指導方法を身近に学ぶ機会にもなっています。
2.大学生とワークショップ!SDGs
8月6日(土)に奈良市の富雄公民館で「大学生とワークショップ!SDGs」を開催しました。小学1年生から6年生まで、年齢差があってSDGsの伝え方が難しかったです。ユネスコクラブが得意とするコメディコントやクイズで場を盛り上げながら、SDGsの目標13「気候変動に具体的対策を」にフォーカスして伝えることにしました。始めは緊張気味だった子どもたちも、身体を使うことでリラックスして楽しんでくれました。気候変動について、関心をもってもらうことができたと思います。最後にSDGsマスターの賞状をお渡しすると、みんな笑顔でした。
3.大学生に学ぶSDGs~木に親しむ~
大学と企業の連携事業の1つとして、9月24日(土)にイオン登美ヶ丘店特設広場で「大学生に学ぶSDGs~木に親しむ~」を開催しました。まずは、インドネシアの竹の楽器アンクロンで、買い物中の親子を呼び込みます。すぐさま春日山原始林の美しい写真とクイズで子どもたちをくぎ付けにして、まずはバードコールの作成です。大学キャンパスで拾った桜の枝木にネジを文字通りねじ込むと、あ~ら不思議、小鳥のさえずりが聞こえます。さらに折り紙を2枚使って、奈良のシンボルであるシカの折り紙に挑戦。これを4回やりましたよ! 竹―木―紙 と木に親しむワークショップ、なかなか人気でした。
4.あつまれECOキッズ
12月11日(日)奈良市環境政策課主催で、「あつまれECOキッズ」がならまちセンターで開催されました。奈良教育大学ユネスコクラブのメンバーが全体的な運営協力の他、エコ素材で作ってみようーエコなものづくりを楽しもうのブースで、廃材を使ったものづくりを出展しました。ペットボトルキャップ4つに適度な粘土をつめて貼り合わせるだけで、ヨーヨーに変身です。その他、奈良教育大学附属中学校のユネスコクラブと連携して取り組んだ結果、たくさんの親子にブースを訪れていただくことができ、笑顔があふれていました。
ESD活動紹介
1.奈良教育大学ESD・SDGsセンター・キックオフイベント
4月1日、奈良教育大学に新たにESD・SDGsセンターが設置されました。奈良教育大学は3つの柱の1つに「持続可能な社会づくりに貢献できる教員の養成」を掲げており、それを中心になって担うセンターです。教員養成と現職教員の研修、企業やNPO等との連携を通じて、SDGsの実現を目指して地域や社会に貢献する核となるセンターです。6月26日には国連事務総長特別顧問(元国連大使)である高須幸雄氏をお迎えし、「SDGsがめざす世界~持続可能な社会と人間の安全保障」と題した記念講演の他、「SDGsと教育:持続可能な社会を実現するために求められる力とは」をテーマとしたハイレベルなシンポジウムを開催しました。
そしてこの勢いそのままに、全国のESD・SDGs関心層を対象に、7月から5回連続のESD・SDGs連続オンラインセミナーも開催しました。
さらに11月16日には、東京新橋にある「奈良まほろば館」を会場に、「1300年の歴史ある奈良から持続可能な社会の創り手を育成する」をテーマとしたESD・SDGsセンター設立記念イベントも開催しました。


2.ESDティーチャープログラム(現職教員向け)
平成28年度から奈良教育大学では、ESDを適切に指導できる教員の養成と現職教員の研修を目的として、ESDティーチャープログラムを運営しており、これまでに現職教員213名、学生40名をESDティーチャーとして認定しています。今年度は、附属幼稚園・小学校・中学校だけでなく、愛媛県松山市、福岡県福岡市及び大牟田市、熊本県菊池市、鹿児島県屋久島町、沖縄県那覇市、奈良市立東登美ヶ丘小学校を会場に、ESDティーチャープログラムを実施しました。ESDティーチャープログラムは全5回の連続研修で、SDGsやESDに関する2回の理論研修とESD実践家による実践事例の紹介、参加者作成のESD単元構想案の提案と相互検討会、ESD学習指導案の作成と相互検討会のすべての参加した後、ESD学習指導案を作成・提出していただきます。また、ESDティーチャーに認定された方々には、オンラインによるフォローアップ研修も行っており、さらなる力量UPを目指していただいています。今年度新たに何名のESDティーチャーが誕生するか、楽しみです。