2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 福祉

本校は,「意欲的にかかわり合い,学び合う『牛川っ子』の育成」をテーマにしている。ESDを「地域を愛し,地域の環境を守っていく持続可能な開発のための教育」と捉え,「地域のよさに気づき,愛し,誇りに思う子ども」の育成を目標とした。
具体的には,「環境」「福祉」を柱に実践を行った。

① 環境に係わる教育(地域の自然に触れ,大切にしようとする)
― 4年「朝倉川調査隊」―
4年生では,毎年,地元の朝倉川を探検している。しかし,最近は川で遊ぶことが減って初めて訪れるという子も少なくないが、今年度は,コロナ禍の影響で活動のスタートが遅れた上に川遊びの活動ができなかった。秋になってから川沿いを歩いて調査を行い「朝倉川の自慢できるところを探そう」という視点から調査活動を行った。川に生息する生き物を調べる子,川の中や岸辺の汚れに気づき,捨てられているごみの量や種類を調べる子など,それぞれが川を見つめ,課題を見出していった。
調査活動を進めるうちに昔の朝倉川はもっときれいだったことを知り,川の水の透明度と生息する魚類を調べたり,水質調査や川辺のごみ拾いなどに取り組んだりした。
もっと多くの人の手で川をきれいにしていく必要があると考えた子どもたちは,調査結果を新聞にまとめ,下の学年に協力を呼びかけた。多くの子が自分の調べたことをもとに川の魅力や問題点を熱心に伝えることができた。

②福祉にかかわる教育(地域施設を訪問し,高齢者とのかかわり方を考える)
―6年「支え合ういのち」―
本校では地域の高齢者の方とのふれ合いを大切にした取り組みが長年行われており,そんな中,支えられる側から支える側へと意識を変える活動として,6年生が高齢者福祉施設訪問を行っている。しかし、今年度はコロナ禍の影響で施設の訪問ができなかったため、図書資料やインターネット等で、高齢者福祉や障がい者福祉の中から、自ら選んだ追究テーマに沿って調べた。これらの活動を通し,身近に接する祖父母や近所の方にもできることをしたいという思いが高まった。また施設で働く方の仕事の大切さにも気づくことができた。

来年度の活動計画

令和2年度は,人とかかわる活動ができず,制約が多い中での活動となった。新学習指導要領に沿った内容の見直しや,他教科との連携も不十分であった。令和3年度は,総合的な学習の時間についてさらに見直しを図るとともに内容の充実を図りたい。これまでの積み上げを継承しつつ,新たなことも加えていきたい。ユネスコスクールとしての活動も「さらに積極的に地域とかかわろうとする子の育成」を目ざして新たな教材発掘,実践に取り組んでいきたい。今年度の課題をもとに活動の改善,地域ボランティアとの連携などに取り組み,地域に根ざした活動を充実させていこうと考えている。