2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境, 平和, 人権, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費

本校は、「時習・自律・慈愛」という校訓の元、持続可能な社会づくりの担い手を育むべくESDを総合的な学習の時間の柱と捉え、各教科の学習などで得た知識など総合的にいかしをESDの実践を通して力の育成を目標とした。具体的には、環境、国際交流、生物多様性を柱に、①中池見湿地に係わる活動、②アートマイル国際交流壁画共同制作プロジェクトによる国際交流に係わる活動③土作りや地域の産業に関する学習を行った。

①中池見湿地に係わる活動(総合的な学習の時間1班・3班)

大きく3つの活動を行った。水質調査と生き物調査と米作りである。水質調査については、昨年度末に、中池見湿地に生息する2種類のドジョウの生息域と私たちの学校が行っている水質調査の結果に関係があるのではないかというお話を近畿大学農学部の方からご指摘いただき、今年度は一緒に水質調査に出かけた。また今までのデータについても解析していただくことになった。また生き物調査に関しては、米作りに関してはアイシン・エイダブリュー工業の方から一緒に中池見湿地の保全に繋がる活動を行ってみたいというお話を頂き、田植え・草取り・稲刈りなどを一緒に行った。12月には昨年同様グリーンピクニックつるが環境フェアへの出展を行い、稲作で残ったわらを利用してクリスマスリース作りやしめ縄飾りを作成した。大変好評であった。

① 国際理解に係わる教育(総合的な学習の時間2班)
2班はアートマイル国際交流壁画共同制作プロジェクトに参加し、インドにあるザグローバルエッジスクール校と交流をはかった。今年は東京2020オリンピック・パラリンピックの年でもあり、昨年以上に充実した活動になった。具体的にはSDGsのテーマの中から取り上げたいテーマを考え、Skypeや電子フォーラムというメールソフトのようなものを利用してコミュニケーションを取り一つの絵を完成させた。

そのほかに3年生は修学旅行を利用して東京で実施されているイングリッシュキャンプに参加し、いろいろな国から来られている講師の皆さんと異年齢の集団の中で自分を磨く時間を持ったり、豪華観光客船で敦賀湾に降り立つ外国の人のために、敦賀市紹介パンフレットを作ったりした。

③土作りや地域の産業に関する学習(総合的な学習の時間4班)

4班はオクラの栽培を通して土作りや和紙作りなどを行った。福井県には越前和紙という素晴らしい和紙があるが、昨今その制作に必要なトロロアオイの入手が困難であるという新聞記事をヒントに、トロロアオイと花や葉の形状がそっくりなオクラを栽培することを通して、実はオクラとして食べ、根は和紙作りに利用するという無駄のない利用方法があるのではないかと考え、実際に和紙作りなどを行った。またオクラを上手に育てるためには土が大切であるとの観点から土作りについても調べ学習を行った。

来年度の活動計画

 SDGsの17のテーマの中から取り組みたいことを生徒達に選ばせて、10名前後のグループを作り、年間を通して一つのことを探究していくような形で活動したいと考えている。具体的には、来年度も中池見湿地での米作りについては、アイシン・エイダブリュー工業さんと一緒に行う予定であるし、水質調査やアートマイルなども続けていきたいと思うが、生徒達が何をやりたいと考えるかによって方向は少し変わる可能性がある。実際に今年はオクラ作りが新たに始まったので、生徒達の意欲に期待するところは大きい。