2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 持続可能な生産と消費, 世界遺産・地域の文化財等

 本校は、「豊かな知性をみがく」「協調と思いやりの精神を養う」「たくましい新進を鍛える」という学校理念の元に、ESDを持続可能な社会作りの根幹として捉え、ESDの実践をとおして主体的に探究し、思いや学びを高め合える生徒の力の育成を目標とした。具体的には、応援団活動、夏みかん並木の保全、学校行事の推進を柱に①応援団に係わる活動②夏みかん並木に係わる教育、③ゆるキャラ「オルファー君」に係わる教育④色別団活動で取り組む体育祭に係わる教育を行った。

① 応援団に係わる活動

 青陵中学校では「伝統を引き継ぐこと」「愛校心を高めること」「青陵中学校生としての誇りをもつこと」をねらいとし、応援団活動が行われている。応援団は1年生の5月、希望者による体験入団があり、体育祭から活動がスタートする。最後は3年生の青陵祭で活動を終える。青陵中学校の応援団は平成4年から始まり、今年で25年目となる。体育祭の応援団演舞だけでなく、平成23年度から、青陵祭で全校演舞も行われるようになった。全校演舞は、青陵祭の目玉となる一方で、東日本大震災で被災した、東北の方々へエールを送ろうという思いから始まった。今では、団長から、新団長への世代交代をする『継承式』を取り入れたこともあり、全校で行う演舞をとおして、3年生から後輩たちへ伝統を継承する場としての意味をもっている。

②夏みかん並木に係わる教育

 青陵中学校では、毎年1月に夏みかん収穫作業が行われる。青陵街道沿いに植えられた約110本の夏みかん並木は、昭和35年の5月頃に、「郷土への奉仕活動を!」をテーマに当時の生徒会役員の発案で、校区の青陵街道に産地でもある香り豊かな夏みかんを植えたのが始まりである。このことがテレビで紹介され、詩人のサトウ・ハチローさんが「きいろがきいろが かがやきになる」という夏みかんの詩を書いてくださった。先輩方による地域の自然を愛し、緑を育てる活動を引き継ぐ夏みかん並木は、緑化委員会を中心に育てられていた。数年前までは、全校生徒で収穫作業を行っていたが、現在は生徒会が中心となりボランティアを募集し、福祉委員会と、環境委員会が協力をして収穫作業、磨き作業を行っている。収穫した夏みかんは、地域の福祉施設に届けている。手入れを続けている夏みかんの木は、毎年たくさんの実をつけている。黄色く色づいた夏みかん並木は、地域にのどかさや美しさを漂わせる青陵街道のシンボルにもなっている。しかし、落ちた実が交通の妨げになったり、交通量が増えて排気ガスの被害を受けたりしていることも事実である。伝統を守っていくことは容易なことではないけれど、地域の方に見守られながら、青陵中学校の生徒の手で町の美しさを彩る夏みかん並木を守っていきたい。

③ゆるキャラ「オルファー君」に係わる教育

 今年度、青陵中学校のゆるキャラを募集した。キャラクターの制作について、「誰でも簡単にイラストにして描けるようなもの」「青陵の青を基調としたもの」「ALL FIGHTをどこかにいれたもの」の三つを条件として全校生徒がアイデアを出し、生徒会執行部が48作品に絞り、ゆるキャラ48総選挙を実施し、オルファー君が選ばれた。その後、オルファー君の着ぐるみを作り、様々な活動に登場させて生徒会活動を盛り上げている。

④色別団活動で取り組む体育祭に係わる教育

 本年度、青陵中学校は1年6クラス、2年5クラス、3年5クラスとクラス数が異なるため、色別で縦割りグループを作るようにしている。生徒集会で3年の各クラスの代表にくじを引いてもらい、その色ごとに分かれる。一つの団だけ1年2クラスになってしまうが、競技の得点で不利にならないようにルールを設定している。縦割りボーナス点を採用している種目は、長縄と全員リレーである。色で分かれるため、ハチマキを用意し、当日は自分たちの団カラーのハチマキと色別の青陵タオルでそれぞれ他学年を応援できるようにしている。

来年度の活動計画

平成30年度活動に加えて、次の教育を行ってきた。

⑤有志音楽隊「校歌熱唱隊」に係わる教育

 今年度から生徒会執行部の発案で、有志の音楽隊「校歌熱唱隊」を発足した。全校集会や学校行事などで、校歌を熱唱する。全校生徒に希望を取り、約90名の生徒が集まった。学年関係なく、校歌を通じて、自分の学校に誇りを持ち、気持ちよく校歌を歌うことができている。これからも熱唱隊が活躍できる場を増やしていきたいと考えている。