2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, エネルギー, 環境, 国際理解, 平和, 人権, 減災・防災

   本校は,2009年の創立以来,工業・水産系専門高校ならではの科学と技術の知識と技能を活用し,環境や地場産業発展などの小テーマを設け,地域貢献への取組を進めてきた。現在はESDの精神に則り,従来から行われている活動に「持続発展教育」の視点を加え,新たな連携先を開拓したり,生徒の活動発表・交流の場を海外に求めたりすることで活動の幅を広げている。

具体的には,地球環境・地域との連携・国際交流を柱に,①環境・エネルギーに係わる教育,②地域とのつながりに係わる活動,③国際交流に係わる教育を行った。

    環境・エネルギーに係わる教育

・美波町志和岐港内,吉野川河口干潟,鮎喰川におけるフィールドワークによる生物調査を行った。

発光ダイオード(LED)を用いて生長効率の良いLED光照射装置を開発し,野菜を水耕栽培することにより,それらの生長について検証を行った。

・これまでに製作したスターリングエンジンの軸出力を測定し,スマートフォンの充電に必要なエンジンの気筒数を算出した。

・開校当初より新町川の環境調査を行っているが,本年は測定地点近くで橋梁補修工事が行われていた箇所があり,結果の変化が如実に現れた。

これらの学習は,授業で学んだ知識を調査や研究,製作により習得し,省エネルギー・省資源に取り組む姿勢を育むことができた。また,科学に対する興味,探究心や課題に対するアプローチの仕方,調査に取り組む実践力や共同研究の手法などを体験によって育むことができた。

    地域とのつながりに係わる活動

・徳島ユネスコ協会が主催する「わたしたちの町たからもの絵画展のためのボランティア」「遍路お接待活動」などのボランティア活動に生徒はスタッフと協力し積極的に活動した。

・地域住民と連携しながらの月1回の清掃活動や,避難所となる学校を意識しての専門高校ならではの,ものづくりの技術力や,無線通信の知識・技術・行動力を生かした防災活動を展開した。

    国際交流に係わる教育

・ドイツニーダーザクセン州ブリンクシュトラーセ職業学校との技術交流や意見交換を行うことによってグローバル社会で活躍できる広い視野を身につけることができた。

来年度の活動計画

工業・水産という専門高校の特色を生かしながら,ボランティア活動,地域の環境保護活動,防災活動等に取り組んでいきたい。具体的には,教科「課題研究」における関連項目についての科学的研究,大学や研究機関との連携をとおしての先端技術や知識の育成,近隣小中学校と連携してのESD活動の推進,学校周辺の一斉ボランティア清掃,徳島ユネスコ協会や地域住民と連携してのボランティア活動,防災活動等を予定している。