2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

海洋, 環境, 世界遺産・地域の文化財等, 持続可能な生産と消費

本校は、世界で唯一の塩田施設「ソルティ多喜浜」を有している。平成26年度に完成した「塩の学習館」において、天候の影響を受けず「塩づくり体験」を行うこともできる。学校教育に加えて、社会教育・地域学習の場として塩田文化の継承を図る重要性を鑑み、本校を新居浜市の「ふるさと学習」の拠点として位置付け、地域への誇りや郷土愛をもった児童の育成を図っている。
本年度からは、塩田に関することだけでなく海洋全体に関わることも学習し、現代社会が抱えている課題解決の視点を盛り込んだ海洋教育がスタートした。

テーマ「多喜浜塩田を未来に伝えよう」 

【1年 塩田かるたをしよう】
多喜浜小学校の先輩が作った多喜浜塩田ジャンボかるたを使って、楽しく遊びながら地域の伝統文化に触れた。

【2年 多喜浜をたんけんしよう】
多喜浜の自然や施設を見学し、地域のよさや特色に触れた。その後、見付けたことや知ったことを伝え合ったり、知ったことを地図にまとめたりして、地域のよさを考えることができた。

【3年 塩田ウォーク・塩ってどんなもの】
6年生と多喜浜塩田に所縁のある場所を巡った。メモを取ったり質問をしたりしながら多喜浜塩田と各場所の繋がりについて学んだ。また、塩は食べるだけでなく様々な用途で使われることなど、塩についての理解を深めた。 

【4年 多喜浜の昔 知りたいな】
地域の伝統文化を継承する人々と交流し、塩づくりの体験を中心としてテーマを決めて調べ、その成果を発表した。過酷な塩田作業の中で生まれた多喜浜に残る精神文化「かしょい」(相互扶助・助け合い)について、地域の方に詳しく教えていただくことができた。 

【5年 目指せ!塩田マイスター】
資料から、更に自分が知りたいことについて調べたり、再度、塩づくり体験を行ったりした。自分たちで分からないことは、塩田資料館推進委員のみなさんに教えていただき、塩田を語り継ごうとする方々の思いについて学びを深めた。さらに、それらをまとめて発表し合った。 

【6年 地域の誇り多喜浜塩田再発見】
これまで自分たちが学んできたことの総まとめとして、多喜浜塩田史跡巡り『塩田ウォーク』で3年生の案内役を務めた。また、愛媛県総合科学博物館と連携して「海っこタイムがはじまるよ~!」と称した特別授業を全校で実施した。海での活動では、海の生物とふれ合ったり、海の様子を観察したりする中で、多喜浜と海とのつながりを感じることができた。

来年度の活動計画

テーマ「多喜浜塩田を未来に伝えよう」のもと、ふるさと学習を実施することで、地域を通して社会を学ばせる。低学年は「学級活動や生活科」の時間、中・高学年は「総合的な学習の時間」で行う。高学年では、その成果を個人やグループでまとめ、発表し合うことで、地域への誇り、地域の一員としての自覚を育てる。
また、ホームページなどを活用して積極的に情報発信を行い、他のユネスコスクールとの交流も積極的に行う。さらに、他機関との連携を引き続き行うとともに、塩田文化がつながる他の地域との交流学習を進めていく。