2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災

 本校は、「自分の命は自分で守る」を活動テーマとして、防災教育をESDと捉え、年間を通して実施した。この実践を通して次世代を担う子どもたちへの防災教育により、「考えて行動する力」を育成し、地域の共助、自助の担い手を育てることを目的とした。具体的には、地域人材や専門家との連携を柱に、①砂防教育、②ショート訓練(命を守る訓練)、③地域と取り組む噴火想定訓練 ④防災学習を行う。

① 砂防教育
 砂防教育は、4年生児童が年間を通して取り組む。内容は様々な活動から成り立っている。地域で起こった水害について地元の方からお話を聞く会、地域の砂防巡り、防災科学技術研究所の専門員の方の講演会などである。また、京都大学防災研究所のご協力により、「土砂災害の仕組みを知る」「クロスロードゲームに挑戦」などのテーマで5回の学習会を実施する。発表会にて学習の成果を確かめる。

② ショート訓練(命を守る訓練)
 年間8回のショート訓練を実施し、様々な場面を設定して行う。状況に合わせて考えて行動することを大切にしており、予告なしで実施することもある。自分たちで行動する力をつけるために、回数を重ねて実施する。訓練後には、委員会の児童を中心に振り返りの会を行い、良かった点、迷ったことなどを交流し、訓練を自分事として考える機会を設ける。

③ 地域と取り組む噴火想定訓練
 近くに焼岳があるため、地域では、毎年「焼岳噴火想定訓練」が行われている。それに合わせて、本校の実態に合わせた訓練を行う。隣接する保育園の園児との避難、スクールバスを利用した避難などを実施する。

④ 防災学習
学年に合わせて防災学習を実施する。1~2年は「災害への準備」として、防災グッズや災害への備えについての学習をする。3~4年は地域の方を講師に迎え、「DIG訓練」を行い、自分たちが住んでいる地域の危険カ所などを確かめる。5~6年は大学教授による「火山学習」を行い、火山が噴火するしくみなどを実験を通して学ぶ。学年に合わせた学習により、段階的に知識を得ることができる。

来年度の活動計画

・砂防教育(4年)
 栃尾洞谷災害を聞く(講師:地域人材)・水生生物調査(カワゲラウォッチング)・奥飛騨さぼう塾訪問及び砂防施設巡り・砂防講演会(講師:防災科学技術研究所専門員)※以上は、NPO法人神通砂防のご協力による。
 京都大学防災研究所による防災教育(土砂災害のしくみ、避難てなんだろう、みんなで防災空日記、クロスロードゲームに挑戦、融雪型泥流と防災空日記)
・ショート訓練
 4月(地震)5・6月(火事)7月(地震・火事)8月(地震)10月(地震) 12月(地震・火事)1・2月(地震・火事)3月(地震・火事)
・地域と取り組む噴火想定訓練(11月)
・防災学習(11月) 噴火想定訓練の日の午後に実施
 これらの活動の全てを通して、自分で考えて行動する力を育成する。また、将来に渡り、地域の防災に貢献できる児童を育てる。