2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, その他の関連分野

活動分野:環境

本校は,「たくましい体と豊かな心をもち 自ら学ぶ子どもの育成」を学校教育目標として,ESDを「現代社会の持続不可能な在り方がどうすれば持続可能なものになるのか」を学び,実践しながら問い直していく学習や活動と捉え,ESDの実践を通して主体性「自分ごととして捉え,考え,行動する力」の育成を目標とした。

環境プロジェクト,郷土愛プロジェクトの二つを柱に,以下のような学習を行った。

 

環境プロジェクト

○第1学年「きれいにさいてね」(5月~2月)

ヒマワリ,オシロイバナ,フウセンカズラ,マリーゴールド,ヒャクニチソウ,ペチュニアを植え,クラスの仲間と協力して責任をもって世話をした。また,成長の様子を観察したり,種を採取したりして親しんだ。

アサガオを各自で育て,種からツルを伸ばしながら成長し,つぼみ,花,種になるまでの様子を楽しんで観察カードにまとめた。

○第1学年「たのしいあきいっぱい」(10月~11月)

アユモドキの里に秋の自然や虫を探しに行き観察カードにまとめた。持って帰ったドングリや木の枝,木の葉などを使って何かに見立てて画用紙に貼るなど,自然とのかかわりを楽しんだ。

 

○第2学年「生き物となかよし大作せん」(6月)

ヤゴなどの生き物を飼育した。体のつくりや飼い方を観察し,カードにまとめた。必要な世話の仕方を調べて適切な方法で飼育することの大切さを学んだ。

 

○第5学年「守ろう!高島の自然」(4月~11月)

例年は,学区の特色の一つである国の天然記念物アユモドキの人工繁殖や世話を通して,学区の自然環境について学習している。今年度は,3年ぶりに人工繁殖を行った。また,生態や住みやすい環境,それらを守るための地域の方々の取り組みや思いを調べた。学習した内容をふまえて,自分たちができることを考えたり,調べたことを新聞にまとめたりした。

 

○第6学年「SDGs」

日頃の生活の中で課題を発見し,取り組みを決めた。ジェンダー平等,環境,貧困などに目を向け,男女でできる取り組みを全校に提案したり,ペットボトルキャップの回収や節電を呼び掛けたりと自分たちにできることを考え,取り組んだ。

 

郷土愛プロジェクト

○第2学年「どきどきわくわくまちたんけん」(9月~10月)

町探検を通して,自分たちが住む学区にはどのような施設があるか調べた。その後,病院やこども園,公民館,商店など地域のみんなが利用する施設へ行き,働く人々にインタビューした。活動の中で働く人々の思いに気付き,ワークシートにまとめた。

 

○第3学年「すてき発見!高島学区」(4月~2月)

学区にある「せせらぎ広場」「ホタルの里」「雄町の冷泉」「雄町アクアガーデン」「アユモドキの里」に探検に出かけ,それらの場所が地域の人たちに愛されていることや,地域の人たちの手によって環境が整えられていることに気付いた。また,それらの場所は自分たちにとっても大切な場所であり,高島学区の自慢の一つとしてこれからも大切にしていきたいという気持ちをもった。

 

○第4学年「たかしまクリーン作戦」(4月~7月)

通学路や家の周りのごみ調べを行い,学区のごみの多さに問題意識をもった。自分たちができることの一つとして,ごみ削減を呼びかける方法について考えた。

○第4学年「ともに生きる」(9月~12月)

例年は地域の老人保健施設に訪問して交流を図っていたが,コロナ禍でできなかった。そのため,福祉協議会から借りた映像資料をもとにして,様々な障害に関して図書資料やインターネットで詳しく調べた。自分たちが出来ることは何かを考え,新聞にまとめた。

 

○第5学年「守ろう!高島の自然」(4月~11月)

アユモドキの里を訪れ,歴史や環境,地域の人々の思いについて学び,それらを基にアユモドキについて模造紙にまとめた。調べたことを下学年にも伝えたいという思いをもち,劇や絵本,紙芝居などを作成し,地域のこども園や公民館に届けた。

 

○第6学年「高島再発見」(4月~7月)

学区の史跡をインターネットやパンフレットで調べ,昔から高島学区は岡山の中心的な場所であり,大切にされている地域だということに気付いた。また,幕府に献上されるような水(雄町の冷泉)も湧き出ていることを知った。高島学区の昔から大切にされているものを知り,それが今も変わらず地域の人に大切にされていることに気付き,ポスターにまとめた。

来年度の活動計画

来年度の活動計画

高島中学校区は,豊かな自然に囲まれ,多様な生物が生息している。一方で,学区内に住宅団地の造成,個人住宅の建築が進み,人口も著しく増加している。こうした中,自然や生き物の生育環境を守りながらどのように開発を進め,生活を豊かにしていくかということが,地域の課題となっている。

本校では,生活科や総合的な学習の時間を中心として,児童が地域の方と関わりながら高島地域が持続発展する可能性について多面的・総合的に考えることで,地域に愛着をもち,地域のために活動できるような能力を身につけることを目標として環境プロジェクト,郷土愛プロジェクトの2つを柱に,ESDに取り組む計画である。