2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境

本校は、「たくましい体と豊かな心をもち 自ら学ぶ子どもの育成」を学校教育目標として、ESDを「現代社会の持続不可能な在り方がどうすれば持続可能なものになるのか」を学び、実践しながら問い直していく学習や活動と捉え、ESDの実践を通して主体性「自分ごととして捉え、考え、行動する力」の育成を目標とした。

環境プロジェクト、郷土愛プロジェクトの二つを柱に、以下のような学習を行った。

環境プロジェクト

○第1学年「きれいにさいてね」(5月~2月)

ヒマワリ,オシロイバナ,フウセンカズラ,マリーゴールド,ヒャクニチソウ,ペチュニアを植え,クラスの仲間と協力して責任をもって世話をした。また,成長の様子を観察カードにまとめた。

アサガオを各自で育て,種からツルを伸ばしながら成長し,つぼみ,花,種になるまでの様子を楽しんで観察した。

○第1学年「たのしいあきいっぱい」(10月~11月)

アユモドキの里に秋の自然や虫を探しに行き,夏のころの様子と比べて観察カードにまとめた。持って帰った松ぼっくりやドングリ,木の枝,木の葉などを使ってけん玉を作ったり,何かに見立てて画用紙に貼ったりして,自然とのかかわりを楽しんだ。

○第2学年「生き物となかよし大作せん」(10月)

コオロギやスズムシなどの生き物を飼育した。成長を日々観察し,カードにまとめた。必要な世話の仕方を調べて適切な方法で飼育することの大切さを学んだ。

○第5学年「守ろう!高島の自然」(4月~11月)

例年は,学区の特色の一つである国の天然記念物アユモドキの人工繁殖や世話を通して,学区の自然環境について学習している。今年度は,新型コロナウィルスの影響でそれらが難しかったため,人工繁殖等は行わず,生態や住みやすい環境,それらを守るための地域の方々の取り組みや思いを調べた。学習した内容をふまえて,自分たちができることを考えたり,調べたことを新聞にまとめたりした。

郷土愛プロジェクト

○第2学年「どきどきわくわくまちたんけん」(9月~10月)

町探検を通して,自分たちが住む学区にはどのような施設があるか調べた。地域のみんなが利用する施設のひみつを見つけたり,きまりを学んだりし,自分や他の友達が正しく使うことができるように考え,ワークシートにまとめる活動を行った。

○第3学年「すてき発見!高島学区」(4月~2月)

学区にある「せせらぎ広場」「ホタルの里」「雄町の源泉」「雄町アクアガーデン」「アユモドキの里」に探検に出かけ,それらの場所が地域の人たちに愛されていることや,地域の人たちの手によって環境が整えられていることに気付いた。また,それらの場所は自分たちにとっても大切な場所であり,高島学区の自慢の一つとしてこれからも大切にしていきたいという気持ちをもった。

○第4学年「たかしまクリーン作戦」(4月~7月)

通学路や家の周りのごみ調べを行い,学区のごみの多さに問題意識をもった。自分たちができることの一つとして,ごみ削減を呼びかける方法について考えた。

○第4学年「ともに生きる」(9月~12月)

例年は地域の老人保健施設に訪問して交流を図っていたが,コロナ禍でできなかった。そのため,福祉協議会から借りた映像資料をもとにして,様々な障害に関して図書資料やインターネットで詳しく調べた。自分たちが出来ることは何かを考え,グループでまとめ,発表した。

○第5学年「守ろう!高島の自然」(4月~11月)

アユモドキの里を訪れ,歴史や環境,地域の人々の思いについて学び,それらを基にアユモドキについてのポスターを作成した。また,地域の自然から発展して地球上の環境問題に関しても調べ学習を行い,スライドにまとめた。

○第6学年「日本の伝統文化を体験」(11月~12月)

日本に古くから残る伝統文化について調べた後,実際に自分が体験したいコースごとに分かれ,伝統文化体験を行った。ゲストティーチャーの方々に,箏・尺八の演奏の仕方や,華道・茶道の作法などを教えていただいた。その後,学習したことをまとめるために,調べたことや体験で学んだことを新聞やパンフレットなどにまとめた。

来年度の活動計画

来年度の活動計画

高島中学校区は,豊かな自然に囲まれ,多様な生物が生息している。一方で,学区内に住宅団地の造成,個人住宅の建築が進み,人口も著しく増加している。こうした中,自然や生き物の生育環境を守りながらどのように開発を進め,生活を豊かにしていくかということが,地域の課題となっている。

本校では,生活科や総合的な学習の時間を中心として,児童が地域の方と関わりながら高島地域が持続発展する可能性について多面的・総合的に考えることで,地域に愛着をもち,地域のために活動できるような能力を身につけることを目標として環境プロジェクト,郷土愛プロジェクトの2つを柱に,ESDに取り組む計画である。