2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 世界遺産・地域の文化財等, その他の関連分野

本校では、ESDと高山市教育の方針である「郷土教育」を関連付けて捉え、「生態系の保全と持続可能な利活用の調和」をテーマとして、教育活動を進めている。ESDの実践を通して、児童一人一人が地域への愛着と貢献感、また、地域の方々と協働して生きていこうとする共生力を育成することを目標とした。

具体的には、「地域行事への参加」「荘川地域への発展活動」を柱に、①町内一斉清掃活動への参加②白山ユネスコエコパーク学習会への参加③荘川桜保全活動への参加等を実施してきた。

高山市荘川町は、平成28年3月に白山ユネスコエコパーク(移行地域)に登録された。本校と荘川中学校は(保)小中一貫教育に取り組んでおり、ESDについては系統的に進めようと取り組んでいる。

① 町内一斉清掃活動への参加

毎年、5月に行われている町内一斉清掃活動に全校児童が参加し、地域の方々と一緒になって各地域のごみ拾いや側溝の土砂すくい、草刈り等に取り組んでいる。平成28年12月には、長年に渡り取り組んできたこの地域の景観保全活動が認められ、高山市より「美しいふるさと認証賞」をいただいた。

 

② 白山ユネスコエコパーク学習会への参加

 白山ユスコエコパーク(移行地域)の理念のもと、豊かな自然と生態系の保全、自然資源を活かした持続可能な荘川地域の発展をめざした教育活動に取り組んでいる。荘川支所の協力をいただきながら、岐阜大学応用生物科学部の教授や学生の皆さんと一緒に、地域に生息しているミズバショウの保全活動を4年前から進めている。

 ミズバショウは、高山市の天然記念物に指定されており、貴重な自然資源である。

第1回目:岐阜大学教授より、ユネスコエコパークに関する講話

第2回目:山中峠ミズバショウ群落において、ミズバショウの種の採取、学校裏にある    

池のほとりへの植苗、越冬について

 第3回目:5年生児童による実践発表(昨年定植したミズバショウ苗の観察結果など)

 

 ③荘川桜保全活動への参加

 岐阜県天然記念物に指定されている荘川桜は、湖底から御母衣湖畔に移植されて58年が経過している。

 地域貢献として荘川桜の保全活動を行っている。電源開発(株)御母衣電力所が中心となり、「荘川桜とふれあう会」を開催した。荘川支所、荘川まちづくり協議会の協力を得ての活動である。5,6年生は樹木医の先生より荘川桜の樹木内部の様子について聞いたり、聴診器を使って幹の音を聴いたりした。そうすることで、桜の生命力を感じることができた。最後には長寿を願い児童生徒による合唱を披露した。


来年度の活動計画

5月:「地域一斉清掃活動」

    地域の方々と一緒になって自分の住んでいる地区のごみ拾いや草刈り、側溝の土あげなどを行う。活動後はごみを分別し、地域の方々と振り返りの会を行う。

5月:「荘川桜保全活動」

    地域の方々と一緒に荘川桜の根を守るために、藁を利用して根を覆う作業を行う。

5月~12月(年4~5回):「白山ユネスコエコパーク実践学習会」

1回目:岐阜大学准教授による講話及び大学生との交流

2回目:山中峠ミズバショウ群落において種採取

3回目:児童によるミズバショウ苗の観察結果の発表 

4回目:荘川の風土に関する学習

※7月:東京都新島村立新島小学校との交流(「海の子山の子交流事業」)