2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, エネルギー, 環境

本校は,愛知県岡崎市の最北端に位置し,市の中心部から10キロ近く離れている。豊かな自然に囲まれ,生徒は自然から多くのことを学べる環境にある。本校はもともと山林を開いて開放され,自然豊かな地域に建てられている。さらに,周辺の複数の住宅団地の増設により,サルやイノシシなどの野生動物はすみかを失い,食料を求め,人里へ下りてきて,田畑を荒らすようになった。本学区では,人間と動物の共生が身近な問題となっている。そこで,本校の総合的な学習の時間では,地域の環境問題を取り上げている。1年で動物や環境について学び,2年で人の暮らしに焦点をあてて考え,3年では将来的な視点から人と自然との共生について考えていく。自然を守りながら人間も豊かに暮らしていくという双方の視点で,これからの社会生活について考えさせていきたい。

本校の総合的な学習では,こうした地域教材を生かした環境学習について,特にカリキュラムを編成し,系統性をもたせ,教育課程の中に位置付けている。
1年生では,学区で大切にしている「ササユリ」や獣害問題などの自然環境について学習している。今年度は,市役所の環境政策課の方と連携し,生態系バランスについて学んだ。さらに地域の方を呼び,獣害問題について話を聞いた。自然保護をするべきか開発推進をするべきか様々な視点から生徒たちは討論し,地域の未来について考えた。
2年生では,「できるのか!?エネルギー利用と環境保全の両立」という単元のもと,環境保全について発電所の工夫や努力を見学で学んだり、エネルギーを利用する私たちができることとして、節電を学区に呼び掛けたりした。今年度は,新型コロナウイルス感染症により,職場体験学習が実施できなかった。その代わりに,身近な大人や講師から働くことについての話を聞くなど,キャリアについての意識も高めた。
3年生では,1・2年の総合的な学習で学び,考えてきたことをもとに,持続可能な地域づくりを目指して,学びを深めた。自然との共生や人の生活など,さまざまな視点から物事を捉え,これからも住み続けられる地域づくりについての考えを発表し,学び合うことができた。新香山学区の良さである「自然豊かな環境」を周りの人に伝えようと考え,パンフレットやホームページを制作した。

来年度の活動計画

今年度の学びを一部マイナーチェンジしながら,生徒の実態に合わせた学習を展開していく予定である。
来年度計画
1年生・・・できるのか!?生物との共生
2年生・・・できるのか!?エネルギー利用と環境保全の両立
3年生・・・できるのか!?脱炭素社会・持続発展可能な社会