2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境, 国際理解, 平和, 人権, 持続可能な生産と消費, 減災・防災, 世界遺産・地域の文化財等, 食育

 本校は「自調自考の力を伸ばす」「倫理観を正しく育てる」「国際人としての資質を養う」を学校理念としている。ESDを継続して実践することによって得られる教育的な効果と捉え、さまざまな教育を実践することを目的としている。

①自重自考に係わる教育
 本校教育実践の基本目標である「自調自考の力を伸ばす」は、自らの手で調べ、自らの頭で考える力を伸ばす教育である。その一つとして生徒は高校3年間を通して課題研究に取り組んでいる。生徒の興味は多様である。個々の考えを大切にし、それぞれの才能を伸ばすための研究である。フィールドワーク、実験など様々な手法を用いて最終的には論文という形でまとめた。

②平和教育に関わる活動
 本校の高校1年生では、毎年、広島あるいは長崎で平和学習が続いている。今年度は広島をフィールドとして実施した。生徒は平和学習としてそれぞれがテーマをもって広島市内や呉市を中心にフィールドワークや施設の見学、被爆者の体験講話などを実施した。

③国際人としての資質を養う活動

 語学研修や家庭体験を目的としたニュージーランドホームスティ(中3)、文化交流を目的とした中国修学旅行(高2)、高校生の希望者による短期海外研修として、アメリカ研修(西海岸でのホームスティ)、次世代リーダープログラム(バーバード大学での研修)、北京研修やベトナム研修(姉妹校訪問)を実施した。なお、ニュージーランド、シンガポール、北京は、ホームスティを前提とした相互交流の形式をとっている。
 長期留学として、今年度はブラジル、フィンランド、オーストリア、フランス、スイス、アメリカ、チェコ、ドイツ、韓国などからの留学生を受け入れた。また、海外大学進学を目指す生徒が増加していることを受けて、海外大学進学支援を行なっている。第12回模擬国連大会では最優秀賞を獲得し、来年度ニューヨークで開催される高校模擬国連国際大会への参加が決定している。また、その他JICA研修生との交流会(年3回)などさまざまな活動を実施した。

④ユネスコ関連団体のプログラムへの参加

 日本ユネスコ協会連盟やかめのり財団の主催する第5回高校生カンボジアスタディーツアー、第8回国際交流プログラム、かめのりスクールなどへ参加した。カンボジアスタディーツアーでは国際協力や世界遺産の視察や現地の人々との交流や、ボランテァ体験、インドネシアのジョグジャカルタ市で実施された国際交流プログラムでは、コミュニティと協働して行っているESDプロジェクトの視察、現地のユネスコスクールとの交流や世界遺産の見学を行った。

⑤SGH(スーパーグローバルハイスクール)に関わる活動

 国際的に活躍できる人材を育成するために、「食をテーマとした多角的アプローチによる交渉力育成プログラム」に取り組んだ。国際人として日本の文化を学び、社会課題に対する関心と深い教養を身につけ、交渉するためのコミュニケーション能力向上に努めた。具体的には、食に関する3回の講演のほか、「Water is Life 2018」に向けたファシリテーター講座、高1ではクラスごとに「食」に取り組み、英語で行う課題研究発表を実施した。
 SGHの最終年に計画された高校生による国際会議「Water is Life 2018」7/24〜28を渋谷高校と共同開催した。日本を含めた18カ国、海外から22校(生徒108名、教員40名)、国内から7校(生徒32名、教員7名)が参加し、科学的、政治学的・経済学的、学術的視点から水に関する研究をチームごとに行った。

来年度の活動計画

 ユネスコの精神である平和・福祉を目的とした教育活動を進め、国際的な交流や平和教育活動を続けたいと考えている。引き続き学校内での活動を持続し、発展させたい。対外的には、日本ユネスコ協会連盟とかめのり財団の主催する高校生カンボディアスタディーツアー、ユネスコ協会連盟の主催する国際交流プログラム、かめのり財団の主催するにほんご人フォーラムやかめのりスクール、その他のプログラムへの積極的な応募や、千葉県高等学校教育研究会ESD部会の研究会やワークショップ、千葉大学主催のESD研究会、ESDフォーラム、成果研究発表会などへ参加する予定である。