2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, エネルギー, 環境, 文化多様性, 福祉, 食育

本校は、「ふるさと教育の推進と共生の精神に満ちたまちづくり」を活動テーマとして、ESDを課題解決に向けた一つの方策と捉え、ESDの実践を通して多様性を認め合う学校の実現を目標とした。
具体的には、地域遺産、健康・福祉、食育、防災を柱に、①アイヌの人たちの歴史・文化等に係わる教育、②共生社会の実現に向けた社会福祉に係わる学習、③ふるさとの良さを実感する学習、④防災学習を行った。

① アイヌの人たちの歴史・文化に係わる活動
第4学年では、北海道アイヌ民族文化財団から講師を派遣頂き、アイヌの人たちの文化ついて学んだ。まず、アイヌの人たちの暮らし、踊りや音楽から自然を大切にしていた(信仰)について説明を受け、狩猟で使われた鹿笛について学んだ。素材や作り方を説明していただき、実際に子どもたち自身がムックリづくりに取り組んだ。完成後は、実際の音を鳴らす体験を行った。学習後はかべ新聞に学習をまとめ、アイヌの人たちの歴史や文化についての理解を深めることができた。
② 共生社会の実現に向けた社会福祉に係わる学習
全校の活動として村内在住の80歳以上のお年寄りの方々にお手紙を書き、異世代交流を行っている。また、第4学年では、社会福祉協議会と連携し「認知症」についての学習を行った。「認知症」とはどのようなものなのか、自分たちでもできるサポートを学び、授業後には全員が認知症サポーターの認定をうけた。村内施設への訪問や障害書団体、敬老会との交流会も行っている。また、9月の敬老の日に向け、社会福祉協議会と連携したふれあい郵便への取り組みを全校児童で行っている。学習や体験活動を通して共生することの意味を知るとともに「誰もが住みやすい村づくり」について考えていこうという意欲が育ってきている。
③ ふるさとの良さを実感する食育に係わる学習
1年生から6年生までの全ての学年において栽培学習に取り組み、地域で育てられている作物を知るとともに「ふるさと更別」の豊かさを体験している。また、第2学年では更別農業高校と、第5学年は、JA青年部との交流学習を行っている。2学年ではふるさと給食(更別農業高校提供食材)の際に、高校生による食育学習を行い、異年齢交流を通して、地元にある高校についての理解を深めることができた。5学年は、地域で作られている「かぼちゃ」を青年部と協力して栽培するとともに収穫した作物を使って調理に挑戦するなど、ふるさとの魅力再発見に取り組んでいる。
④ 自らの命を守る防災学習
北海道大学より講師を招き、第5学年の児童が防災学習に取り組んでいる。ハザードマップを使いながら、自分たちが暮らす町の危険な場所を意識することの大切さを学び、自分の命は自分で守る意識を高めている。
⑤ 日本の伝統文化を学ぶ
日本の伝統文化を学ぶ機会として、地域の茶道サークルに協力をいただき、茶道教室を行っている。掛け軸や生け花、抹茶椀などの準備からおもてなしの心を、お茶をいただく作法から礼節について学びました。これらの体験を通して、伝統文化の良さを知ることができた。

来年度の活動計画

令和3年度の活動は、①アイヌの人たちの歴史・文化等に係わる教育、②共生社会の実現に向けた社会福祉に係わる学習、③ふるさとの良さを実感する食育に係わるに関わる学習、④防災学習を実施する。「ふるさと教育の推進と共生の精神に満ちたまちづくり」⑤「更小SDG”Sプロジェクト」を活動テーマとし、ESDを課題解決に向けた一つの方策と捉え、実践を通して多様性を認め合う学校づくりを実現していきたい。また、SDGsについて全国の先進的な取り組みを参考にしながら、活動内容の充実を図る。