2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権

昨年度に引き続き,今年度も全学年で「人権」をテーマに定め,年間を通してそれを追究するESDを実践している。今年度は,校内研究テーマとして「ESD活動で『人権』を考える~学習内容を『つなぐ』活動の深化~」をかかげ,実践をより深化させるかたちでの活動を推進している。

各学年のテーマは次の通りである。

1年:みんなしあわせ~キラリ輝く四つ葉のクローバー~

2年:まわりの人を笑顔にする

3年:守ろう!~わたしたちの環境・命~

4年:ファーストステージリーダーとして~愛と奉仕の心を育てる~

5年:心の視野を広げよう!~相手と自分の幸せのために自ら行動できる人へ~

6年:ホスピタリティ~隣人愛~

7年:みんなちがって みんないい

8年:自己を知る。

9年:多様性を生きる。

 

また,今年度の実践に当たっては,次の3点を重視した。

①スケジュールの作成とルーブリック評価基準による評価の実践

例年と同様,ESDのテーマを各学年で設定し,各教科の内容を踏まえながらESDスケジュールを作成した。さらに今年度は,学年テーマを追究することで目指す児童・生徒像を明確にするために,年度末に到達してほしい児童・生徒の姿をルーブリック評価基準で設定し,評価を行う。具体的には,「論理的思考力」「クリティカルなものの見方・考え方」の観点でルーブリックを設定し,学年のESD活動の評価を効果的に行えるようにした。

 

②SDGsの学年計画・学校行事への組み込み(SDGsの浸透)

SDGs(Sustainable Development Goals「持続可能な開発目標」)を児童・生徒に示し,自分たちの行動の到達目標としての意識を持たせるよう図った。その際,NIEも活用し,世の中に目を向け,自分にできることを考える機会を持つようにしている。また、クリスマスの時期は「すべての命を守るために」というテーマのもと、各クラスでめあてを定め、他者のためにできることを実行した。

 

③「まとめ」と「発表」の工夫(学びのメタ認知)

特にポートフォリオ形式のまとめを重視している。より児童・生徒自身にとって意義深いまとめを追求したい。発表については,2・3月がまとめ・発表の時期であるため,より体系的に,テーマや発達段階に応じた発信方法・相手を模索していく予定である。

来年度の活動計画

今年度同様,「人権」を一年間かけて追究する活動を予定している。ただし,次年度は,SDGsの根底に「人権」を感じられるようテーマ設定,活動形態を考えていきたい。これまでは,身近にある「人権」や,「人権」そのものを扱う学年が多く,人間関係や人の生きる価値に目を向けた活動が多く見られた。そこから視野を広げ,環境保護活動に見られる人権,貧困の中で脅かされる人権など,SDGsを追究する中に「人権」が感じられるような活動を,学年の発達段階に応じて展開したいと考えている。加えて,学年テーマとSDGsとの関連を見直し,教員にとっても児童・生徒にとっても分かりやすい活動を推進していきたい。