2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

海洋, 気候変動, 国際理解, 平和, ジェンダー平等, 食育

本校は,今年度創立50周年を迎え,肢体不自由特別支援学校として,保護者や隣接の施設・病院,地域との緊密な連携のもと,学校教育目標「児童生徒の「知りたい」「伝えたい」「やってみたい」という思いを引き出し,『地域社会と協働しチャレンジし続ける児童生徒』を育成する。」の達成に向け,教育活動を行っている。また,中期経営目標「社会の変化に柔軟に対応し,地域と協働しながら組織的にチャレンジし続ける学校」達成のためにESDの視点で実践を行っている。具体的には,1 平和学習に関わる活動,2 国際交流に関わる教育,3 地域との協働学習,4 ESD教育に関わる校内研修の4項目を中心にしている。

1 平和学習に関わる活動

児童生徒の発達段階に応じた平和学習に取り組み,平和学習発表会を行った。歌や絵本,映画等での学び,調べ学習等を通して,児童生徒が戦争や平和について考えたり,自分たちの思いを発信したりすることができた。学習した内容や作品,使用教材を校内に掲示し,全校で学習の成果を共有する場を設けることにより,一人一人が命の尊さや世界平和の大切さについて考えることができた。

2 国際交流に関わる活動

本校では,国際理解交流として,スウェーデンのイドゥン小・中学校と姉妹校提携を結び,多様な文化を受け入れ相互に尊重し合える意識を育んでいる。中学部では,校外学習で国際交流プラザ「JICA中国」を訪問した。事前に調べ学習を行ったり,現地でJICAの職員から説明を聞いたりして,異文化に触れることができた。学んだことを生かして,発展途上国への支援の意義について考え,国際理解への興味・関心を深めることができた。

3 地域との協働学習

本校は,昨年度,東広島市の「SDGs未来都市東広島推進パートナー」の登録を行った。また,学校経営推進プロジェクトチームが中心となり,「つながり広げるための地域資源の開拓」を目的に,地域との協働・交流の機会を増やしている。9月には,東広島市役所にて学校紹介展示を行い,児童生徒が実際行っているSDGsの取組を紹介した。12月には,児童生徒が授業等で制作した作品を「こころのいずみ作品展」として東広島芸術文化ホールに展示し,表現活動の成果を広く地域に向け発信する機会を設けている。

さらに,キャリア教育プロジェクトチームが中心となり,広島県立西条農業高等学校による地域奉仕活動の受け入れを行った。児童生徒が地域の高校生の奉仕活動に接することで,自分たちにできる地域貢献について考えるきっかけ(動く力)とし,来校者に対して適切な挨拶や態度で接する(関わる力)社会性等の育成を目指し実施した。

4 ESD教育に関わる校内研修

ESD教育を学校全体で推進するために,校内研修を行った。ESDやSDGs,ユネスコスクールに関する知識を深め,本校として実施できる取組,また,それにより児童生徒にどのような力を付けさせていくのかということについて協議した。実践例を挙げ,具体的に考えることによって,学校全体でESD教育に取り組んでいくという共通認識を持つことができた。

来年度の活動計画

・各学部学年で平和学習を通して,児童生徒一人一人が主体的に平和について考え,関わろうとする力を育む。また,学習内容を全校で共有する場を作り,平和な社会の実現のために伝える力を育む。

・クラスごとに「美術」や「生活単元学習」,「特別活動」等で,姉妹校であるイドゥン小・中学校へ贈るビデオレター作りやスウェーデンの文化に触れる活動を行い,異文化理解を深めるとともに,多様性を尊重する意識を育む。

・児童生徒がSDGsの目標達成に向けた学習を行うことを通して,課題を見付ける力,その課題を解決しようとする力を育む。

・地域と協働した取組を進めるために,近隣の広島大学や東広島の企業,行政等に働きかける。また,「SDGs未来都市東広島推進パートナー」として東広島市と連携して活動の推進を進め,SDGsの目標達成に向けた取組をHP等を活用し情報発信していく。

・校内研修を行い,全教職員でESDやユネスコスクール,SDGsについての知識と理解を深め,学校全体でESD教育に取り組んでいくという共通認識を持つ。

・保護者・地域に活動の主旨や活動内容について,学校だよりやHP等を活用し,情報発信していく。