2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

海洋, 気候変動, 国際理解, 平和, ジェンダー平等, 食育

 本校は,肢体不自由特別支援学校として,保護者や隣接の施設・病院,地域との緊密な連携のもと,児童生徒の「知りたい」「伝えたい」「やってみたい」という思いを引き出し,『地域社会と協働しチャレンジし続ける児童生徒』を育成することを学校教育目標として教育活動を行っている。ESDを「個に応じた主体的な学びを行う」と捉え,ESDの実践を通して「児童生徒が自分自身を見つめ,個に応じた課題を発見し,他者と協働して発展的な解決に向け行動する能力の育成」を目標とした教育活動に取り組んでいる。具体的に今年度は,①平和学習に関わる活動,②国際交流に関わる活動,③地域との協働学習,④ESD教育に関わる校内研修を行った。

①  平和学習に関わる活動

各学年やクラスごとに児童生徒の発達段階に応じた平和学習に取り組み,平和教育発表会を行った。歌や絵本,映画等での学び,調べ学習等を通して,児童生徒が戦争や平和について考えたり,自分たちの思いを発信したりすることができた。学習した内容や作品,使用教材を校内に掲示し,全校で学習の成果を共有する場を設けた。一人一人が命や世界平和の大切さを考えることができた。また,11月の文化祭まで掲示したことで,多くの保護者にも学習の成果を発表することができた。

②  国際交流に関わる教育

本校は,国際理解教育として,平成24年度から多様な文化を受け入れる意識を育むために,スウェーデンのイドゥン小中学校と姉妹校提携を結び,メールや手紙,作品等で交流を深めている。送られてきた作品は,児童生徒の目に留まりやすい玄関前廊下に展示し,作品を見たり触れたりできる環境を設定している。また,中学部では、国際交流プラザ「JICA中国」について調べ学習を行い,他国の文化や食文化について知り,国際理解について考えることができた。

③  地域との協働学習

毎年12月に,児童生徒が授業等で制作した作品を「こころのいずみ作品展」として東広島芸術文化ホールに展示している。児童生徒の作品を東広島市で発表し,表現活動の成果を地域に向け発信する機会を設けている。本校では,地域と協働していくための取組を進めるために,校内で「こころのいずみプロジェクト」を設置している。近隣にある高校や大学,スポーツ施設等と一緒に取り組めるアイデアを集約し,地域と協働した取組の実現に向けて,定期的に協議を行っている。

また,今年度から東広島市の「SDGs未来都市東広島推進パートナー」登録を行った。こころのいずみプロジェクトチームが中心になり,SDGsの目標達成に向けた取組を本校ホームページで発信したり,東広島市とともに活動の推進を進めたりすることができた。

こころのいずみプロジェクトでの取組を通して,児童生徒一人一人が主体的に考え行動できる力を身に付けたり,さらには,人のため,地域のために何ができるかを,自分なりに考えたりすることができるように,地域や様々な関係機関に働きかけ,連携していきたいと考えている。

④  ESD教育に関わる校内研修

ESD教育を学校全体で行っていくために,研修会を行った。ESDやSDGs,ユネスコスクールに関する知識を深め,本校としてどんな取組ができるか,実践を挙げ,具体的に考えることで学校全体で取り組んでいく意識を教職員一人一人が持つことができた。

来年度の活動計画

・各学部学年で平和学習を通して,児童生徒一人一人が主体的に平和について考え,実践していく力を付ける。また,学習内容を全校で共有する場を作り,平和な社会の実現のために情報発信をしていく。

・クラスごとに外国についての学習を「美術」や「生活単元学習」,「特別活動」等で行い,姉妹校であるイドゥン小中学校へ贈る作品作りやスウェーデンの文化に触れる活動を行う。

・児童生徒がSDGsの目標達成に向けた学習を行い,調べたことや意見,課題を発信していく。また,課題解決に向けて地域との連携を深め,取り組んでいく。

・地域と協働した取組を進めるために,近隣の広島大学や東広島の企業,行政等に働きかける。また,「SDGs未来都市東広島推進パートナー」として東広島市と連携して活動の推進を進め,SDGsの目標達成に向けた取組をHP等を活用し情報発信していく。

・校内研修を行い,全教職員でESDやユネスコスクール,SDGsについての知識と理解を深める。

・保護者・地域に活動の主旨や活動内容について,学校だよりやHP等を活用し,情報発信していく。