2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 国際理解

本校は、自己の成長・他者とのかかわりを活動のテーマとして、ESDを生活のなかから課題を見つけ、多面的・総合的に考えながら解決し、自己を見つめていくものととらえ、ESDの実践を通して、各教科・領域特有の資質・能力と非認知的能力の育成を目標とした。具体的には、防災に係わる活動、環境に係わる活動、国際理解に係わる活動を行った。

  • 防災に係わる活動

4年 理科「つなぎ方を工夫して生み出せ電流! 災害時にも使えるよ 炭電池」

大規模な地震を想定した避難訓練を行い、地震の被災者が停電によって生活が困った話を聞いた子どもたちは、災害時に電気を確保することの大切さを感じた。さらに、自分たちの生活の身近にあるもので電気をつくり出せることがわかると、防災グッズを自分たちがつくった電気で動かしたいという思いをもち、炭電池づくりに取り組んでいった。大きな電流が長持ちする炭電池のつなぎ方の追究を通して、電流の大きさと電池のつなぎ方の関係や電流の向きと電池のつなぎ方の関係に気づいていった。この活動を通して、理科の学びを深めるとともに、防災に対する意識を高めることができた。

  • 環境に係わる活動

5年 社会科「手を取り合って未来に豊かな森林を届けたい ―額田の森を守る人々―」

森林のもつ働きや日本の森林、林業の現状等を学習した子どもたちは、自分たちが住む岡崎市の額田の森林はどうなのか興味をもった。市役所森林課の方や地元で林業を営む方に額田の森林や林業の現状を聞き、額田の森林の将来に危機感を抱いた子どもたちは、現状の背景にある問題や森林を守る方法について追究を始めていった。繰り返し取材をしたり、市民への意識調査をしたりすることで、額田の森林を守るには、林業と行政、市民らが一体となって森林を守る活動をする必要があることに気づいていった。この活動を通して、社会参画の力を育むとともに、身近な環境に対する意識を高めることができた。

  • 国際理解に係わる活動

6年 英語科「お菓子で伝える岡崎の魅力 届けバリス校へ! 附属小Gift Box  Discover Okazaki through snacks ―Enjoy Our Gift Box―」

25年以上続くバリス校訪問交流が昨年度に引き続き、本年度も中止となった。それを知った子どもたちは、交流の歴史を途絶えさせることなく、バリス校の児童に贈り物をすることで交流ができないかと考えた。日本のお菓子が海外で人気になっていることを知った子どもたちは、岡崎市のお菓子を送りたいという思いをもち、お菓子の説明をするために、味や食感、見た目などを伝える英語表現や伝え方を追究していった。この活動を通して、外国の人に配慮した英語表現や伝え方について理解を深めるとともに、自文化について理解してもらえる喜びを感じることができた。

来年度の活動計画

令和3年度は新型コロナウイルス感染症の影響で実現することができなかったが、令和4年度は、これまで本校が大切にしてきた、相互理解の精神を育む「共生教育」も活動のテーマとして、各教科の取り組みと同様に、生活のなかから課題を見つけ、多面的・総合的に考えながら解決し、自己を見つめていく子どもの育成をめざしていきたい。また、附属岡崎中学校・附属特別支援学校との連携を強化し、授業での交流、農園での共同作業、放課の自由交流、学校行事での交流を考えている。教職員については、研修や研究で交流を行う。保護者は、学校行事や父母教師会での交流を行う。