2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

海洋, 減災・防災, 環境, 文化多様性, 国際理解, 福祉, 持続可能な生産と消費, 貧困

本校では,「豊かに学び,ともに高め合い,明日をたくましく生きる児童の育成」という学校目標の達成に向けて,夢や目標に向かって努力する子,ともに認め合い支え合いながら自他を大切にする子,自分で判断して行動する子の育成を目指している。これに向けて学ぶ力や生きる力を育てる場として総合的な学習の時間を位置づけ,環境教育や地域文化,福祉などの領域に取り組んでいる。これまで,実践した活動を整理し,成果を生かし,ESDとして「環境」「地域・文化」「人との関わり」という3つの領域にまとめ,活動を発展させてきた。
本報告においては,5年生の「SDGsを学ぼう~ UNHCRの実践~」の取組を紹介したい。本校の5年生は「SDGsと環境教育」について学習をすることになっているため,まず,「SDGsとは何か?」ということを4月に学習した。
そして,岡山市の「世界難民の日こいのぼりプロジェクト」の取り組みから難民問題に注目させ,難民(UNHCR)の学習を通して、自分たちにできることはないか考えた。そこでは,難民の問題に取り組んでいる団体にUNHCRがあることを説明し,UNHCRのHPから7つの問題に対して、自分達で問題を解く時間を取り入れた。7つの問題を解くことにより、「今の自分たちにできることはないか?」を考えさせ、「UNHCRカード」に書くようにした。その共有と協力を『西小こいのぼりプロジェクト』として進めていった。UNHCRのロゴマークを描かせて、難民問題に対して、自分ができることを書かせた。それを廊下掲示するときに、モザイク画のように貼っていき、こいのぼり風に並べた。

7月には,UNHCRから天沼氏、UNHCRの広報委員である渋谷ザニー氏が講演をしてくださり5月から6月までの実践の紹介(岡山市の取り組み・本校の取り組み等)をした。それから西小こいのぼりを来賓の方々に観ていただいた。そして、UNHCRの方(天沼氏・渋谷ザニー氏)の講和を聴き,実際に難民(ミャンマー)の体験談を聴くことができ貴重な学びとなった。7月7日に掲揚式を行い,『世界難民の日こいのぼりプロジェクト』のこいのぼりと「西小のこいのぼり」を掲揚した。

そして,一連の取り組みを学習発表会の場で実践発表した。「SDGsの達成年である2030年にどんな地球にしていきたいか?」ということを保護者の前で宣言することができた。

来年度の活動計画

今後も総合的な学習の時間を中心に各学年でテーマを設定し,持続可能な社会の担い手を育てる教育を進めていきたい。「地域・文化」についての学習は3年生を中心に,「福祉・国際理解」に関わる学習については4年生を中心に,「SDGs・環境」についての学習は5年生を中心に,「防災」についての学習は6年生を中心に行う予定である。
また,新型コロナウイルス感染症のために実施できなかった,あるいは縮小して実施せざるを得なかった活動についても,状況を踏まえながら可能な限り実施する方向を考えたい。