2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 人権, 福祉, 持続可能な生産と消費

本校では,特に総合的な学習の時間を中心に,地域を知る学習や福祉・人権に関わる学習,環境学習,防災教育について,地域との触れ合いや関わりも大切にしながら学年ごとに学習活動を進めている。地域を知り,課題を見つけ,自分たちにできることを考え,実践していくという活動を通じて,郷土を愛する心を育てるとともに,将来の世代にわたり持続可能な社会を実現していくことを目指すESDの考えを大切にしながら,持続可能で住みよい社会づくりに主体的に関わることができる子どもを育成したいと考えている。
本報告においては,6年生の「『防災を考えよう』初めの一歩」の取組を紹介したい。
6年生は,防災について学習を進めるにあたり,まずは,自分の地域の取組の現状を調べることから着手した。平成30年7月の西日本豪雨では直接的な大きな被害はなかったものの,学校の前の道路が冠水したこと,避難所となっている学校の体育館には170名もの人が避難してきたことなど,当時の状況が分かったと同時に,地域での防災に関する取組が少ないことや学校においては避難訓練しか実施されていないことなどの課題も浮き彫りとなってきた。
何を調べたいのか,何を実践したいのか,どのように役立てたいのかなど自分の課題を設定し,活動計画書を作って調査,実践,実践報告書をとりまとめていった。
この個人の実践報告書の発表活動を経て,災害救助にあたった消防署・レスキュー隊員からの講話や簡易担架での模擬救助体験や初期消火体験など体験的な活動も行った。
さらに,岡山地方気象台からゲストティーチャーを招いて防災の専門家からの講話を聴くという体験を重ねていくことで,「自分は大丈夫」「ここは安全」ではなく「もしかしたら災害にあうかも」といった危機意識を持つことの大切さも学んでいった。
これまで学習で学んできたことや実践してきたことを振り返り,伝える場として「総合発表会」を実施する予定であった。残念ながら新型コロナウイルス感染症のため,その発表を保護者や地域の方に観ていただく機会を設けることは叶わなかったが,単に地域や社会が抱えている諸問題について知るだけでなく,その原因を探り自分たちにできることはないかを考えたり実践したりできる学習として,子どもたちにとって深い意味のある学習・実践ができたと思う。

来年度の活動計画

今後も総合的な学習の時間を中心に各学年でテーマを設定し,持続可能な社会の担い手を育てる教育を進めていきたい。
・地域を知る学習(主として3年生を中心に)
・福祉・人権(障がいを持った方との関わり)に関わる学習(主として4年生を中心に)
・環境学習(主として5年生を中心に)
・防災教育(主として6年生を中心に)
また,新型コロナウイルス感染症のため実施できなかった,あるいは縮小して実施せざるを得なかった活動についても,状況を踏まえながら実施できる方向を考えたい。