2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 国際理解, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, その他の関連分野

「グローバル課題や地域課題を、地域の教育資源を活用しながら探究することを通して、地方創生などの持続可能な開発に貢献できる資質・能力の育成」を目標とし、地域やアジアの持続可能性をテーマとした課題研究を行う。研究活動を行う中で、課題設定力・論理的思考力・表現力の養成を目標としている。具体的には、地元・岐阜県やアジア諸国における社会・ビジネス課題を題材とし、専門的な知見を有する大学やアジア諸国に事業展開する大垣のグローカル企業等と連携を図りながら以下の課題研究を行った。
 ①地域課題探究に関わる活動
1年次は、岐阜県内の課題解決に向けた探究学習を行った。岐阜県の様々な分野のデータから現状を分析、ローカル課題を発見し、原因を見つけるとともに、その解決策を提案する活動を行う。フィールドワークで訪問する高山市を素材に、仮説検証としてのインタビュー方法を実地で学びながら、持続可能な観光提案を行うことで、探究の基礎を学んだ。その後、岐阜県全体をフィールドとした問題解決の提案を2500字程度の報告書にまとめた。ここでの探究はグループ単位とし、導入として地元有識者より、「まちづくり・地域活性化」をテーマとした講演をいただいた。2年次は、沖縄修学旅行を活用した探究活動を行った。1年次で学習した探究の手順を沖縄で応用させ、調べ学習を基に沖縄県の魅力を活用した観光や経済、地域の活性化策を提案し、報告書にまとめるとともに、ポスター発表を行った。仮説検証に当たっては、地元大学に所属する沖縄出身者へのインタビューや、修学旅行でのタクシー研修で訪問する名所・旧跡でのアンケートやインタビュー調査、書籍研究を根拠とした。
②グローバル課題探究に関わる活動
2年次に実施している。1年次の探究を発展させ、東南アジアを含めた「アジア」をフィールドに、生徒一人一人の興味関心に沿ったテーマで、持続可能性・グローバル化がキーワードとなる課題に対して、活性化策を提言する。書籍・論文研究を土台にリサーチクエスチョンを設定し、大学等有識者の指導助言を仰ぎつつ、4000字の研究報告書を完成させ、最終的には、2月末に自身の探究成果を英語でプレゼン発表する。なお、2年次のグローバル探究は個人探究で行う。
③海外フィールドワーク・外部連携事業
探究活動の一環として、希望者20名が12月にベトナムと、カンボジアを訪問した。グローバル課題解決への道筋を発見することを目的に、地元企業の現地担当者や連携高校・大学の生徒、学生へのインタビューや、現地での様子の視察をした。
 また、本校の探究領域に関わりのある大学や医療機関への訪問を通して、研究レベルでの講演や実習を通して、幅広い知識を得るとともに、進路意識を高めさせた。

来年度の活動計画

課題設定力・論理的思考力・表現力の養成にポイントを置いた計画とした。1年次には、地域課題として、グループで岐阜県の特徴を調査した上で課題設定を行い、インタビュー項目を設定する。SDGsに関する学習を通して地域課題との関係性を学んだ上で、自らの進路志望と関わりの深い領域の中から解決すべき課題を各自が設定し、協働的な活動をとおして各自の課題解決を図る。地域探究では、学習成果を発表する機会を設けることで、探究的な学習内容を外化する。

 2年前期には、沖縄修学旅行を活用した探究活動を行う。産業・観光・教育・環境・文化・基地などに関する現状から課題を設定し、現地でのインタビューを含むフィールドワークを実施する。

2年後期にはグローバル課題の探究活動として、1年次の探究活動を深めることで、論理的な思考力の育成を行い、プレゼン発表を通して表現力を養う。