2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, 環境, 文化多様性, 世界遺産・地域の文化財等, 平和, 人権, 持続可能な生産と消費

本学は、「持続可能な社会づくりに貢献できる教員の養成」を大学の特色の3つの柱の一つに位置づけ、ESDの推進拠点として研究・教育を行っている。本学では、環境、文化、平和、人権等、ESDの対象となる様々な課題に対応できるカリキュラムを用意し、教員を目指す全学生がESDのついての知識、指導方法を身に付けることができるよう取り組んでいる。また、現職教員研修も大きな責務と捉え、現職教員を対象としたESD研修会も実施している。

・ESDを指導できる教員の養成に係る活動
2015年度日本/ユネスコパートナーシップ事業において、ESDに取り組む教員に求められる資質能力を明らかにし、その力量形成を目的とした連続的・系統的研修として、ESDティーチャープログラムを開発した。今年度は、奈良県では、教員志望の学生および現職教員を対象に、那覇市・福岡市・広島市・長浜市においては、現職教員を対象としたESDティーチャープログラムを実施した。

・ESDに係わる教育
ESDとSDGsの理解促進を目的とした「ESD-SDGs基礎論」を教養科目として開講し、従来より実施している「ESD概論」とともに、全学必修科目に位置づけることで、全学生がESD、SDGsに関する知見を深める機会とした。

・ESDに係る学習
近隣のユネスコスクール等の幼児・児童・生徒を対象に、ESDを体験的に,楽しく学ぶ機会として「集まれ!ESD子ども広場」を、学生が中心になって企画し、実施している。2018年12月2日には「灯す~あなたの心に、私の心に~」、2019年11月17日には「昔の洗濯体験」をテーマに開催し、幼児・児童・生徒との関わり方や、ESDの実践の組み立て方や指導方法を学ぶ機会となっている。

・ESD推進のための活動
主に近畿圏でのESD推進を目的に、奈良市・橿原市・橋本市・彦根市の各教育委員会と連携し,近畿ESDコンソーシアムを組織し,運営している。2018年12月26日・27日には、近畿ESDコンソーシアム成果発表会・実践交流会を開催し、互いの実践を報告し合う機会とした。

来年度の活動計画

近畿ESDコンソーシアム事業として以下の活動を計画している。

・奈良ESD連続セミナー(奈良での学生・現職教員を対象としたESDティーチャープログラム)の開催:1回/月
・ESD授業づくりセミナー(社会教育施設と連携し、ESD学習指導案づくりの支援)
奈良県立万葉文化館・春日山原始林を未来へつなぐ会・森と水の源流館 各5回
・ユネスコエコパークを活用したESDのための研修会(大台町・川上村・天川村)
・学ぶ喜び・ESD連続公開講座 8月~12月に5回
・ESDティーチャープログラムの開催
山口市、福岡市、大牟田市、大台町、長浜市で5回連続の研修会を開催
・ユネスコスクール加盟支援:長浜市立永原小学校
・ESD授業実践支援:熊本市立菊池南中学校
・ESD野外活動支援:奈良市内の小中学校 11校
・奈良教育大学附属幼稚園の世界遺産学習支援
・東大寺寺子屋、万灯供養会等の支援
・集まれ!ESD子ども広場の開催
・近畿ESDコンソーシアム成果発表会・実践交流会の開催
・第9次陸前高田市文化遺産調査団の派遣
・被災地復興支援ボランティアの派遣