2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

海洋, 減災・防災, 環境, 世界遺産・地域の文化財等, 福祉

本校は, 「ふるさとを見つめながら,未来に生きる子ども育てる」をテーマとして,学年の発達段階に応じて,地域の豊かな自然や文化,福祉等について実感を伴った理解を促す教育活動を展開している。この実践を通して,ふるさとの良さを見つめ直し,それを大切に受け継ごうとする心情を育てること,また地域の課題を知り,よりよい地域にするために自分たちができることを考え発信することを本校ESDの目標としている。

具体的には,12月までに海洋教育を柱に①海の環境について考える活動,②自然・文化に触れる活動,③町づくりに関わる活動を行った。以後,3月までに学びの成果や地域への思いや考えをまとめ,発表会やリーフット等により地域に発信していく予定である。

① 海の環境について考える活動

5年生では海岸の生物調査,鮭の調理教室等の海洋教育を進める中で,海の環境問題に関心をもち,環境省の職員を招き,世界の海で起きているごみ問題について学んだ。また自分たちにできることをしようと,「ストロ-ゼロ運動」「エコバッグつくり」「リーフレットづくり」等に取り組んだ。

② 自然・文化に触れる活動

1~3年生が地域ボランティアと共に地域にある海岸の遊歩道を歩き,改めてふるさとの自然のすばらしさを実感した。6年生は遊歩道をより魅力的なものにしたいと,地域をよく知るボランティアと共に歩き,そこにある自然について詳しく学んだり,観光協会の方から見た遊歩道の課題について学んだりしている。その他,4年生は地域の伝統芸能を学び,漁業と共に生きてきた人々の思いに触れている。

③ 「町づくり」に関わる活動

 3年:町おこしの一つである「大唐桑」について学び,それをもとに新商品を考えた。

4年:地域の人々に東日本大震災当時のことについてインタビューしたり,防災マップを作ったりした。災害に対する意識が高まっただけでなく,昔の人々が地域を守ろうと石碑を残したことなども学んだ。

 6年:地域の歴史学習の他,福祉施設の訪問や遊歩道の魅力と課題について考えた。地域の過去・現在を学び,今後は地域の未来について考え,地域の「町づくり発表会」で発表する予定である。

来年度の活動計画

 昨年度からの活動の見直しや新たな体験活動等の開発の成果が表れ,各学年の活動が充実してきている。大筋では今年度の計画に倣って活動を進めるが,各学年の反省を受け,次年度は以下のように活動を計画している。

1・2年:【地域に親しむ】今年度同様に,地域の自然に親しんだり,地域の名人と交流をしたりする活動を重視し,地域に親しみをもたせたり,大切にしようとする心を育てる。

3年:【地域を知る】地域の人々が町おこしのために始めた「大唐桑」の栽培と販売について,より効果的に学習ができるよう単元計画を見直しながら進めていく。

4年:【地域を知り体験する】防災教育及び伝統芸能についての学びを中心に据え,地域についての理解を一層深めさせる。

5年:【地域を理解し発信する】本校海洋教育の中心として,海の生物調べや網起こし体験,鮭の調理教室等の体験活動を行う。海の現状を学び,自分たちにできることを考え,実践する。

6年:【地域を理解し発信する】地域の歴史,福祉,自然等について学び,地域の未来を考え,発表する。